エピソード２ ページ3
•
「…A？人違いではありませんか？世の中には似てる人がたくさんいますからねぇ」
「お前…トト子ちゃんを傷つけたくせに、しらを切るのか？」
松野おそ松と声が違う。
多分今喋ったのは松野カラ松。
少し、見分けやすくやって、登場するのはやめてほしい。
だけど、ここに松野トド松はいなかった。
学生の頃とは違って、みんな大人に見える。
松野おそ松は、赤色のパーカーを着ていて、少し眉が上がっている。
松野カラ松は、青色のパーカーを着ていて、サングラスをかけている。
松野チョロ松は、緑色のパーカーを着ていて、口が少し特徴的になっている。
松野一松は、紫色のパーカーを着ていて、猫背だ。
松野十四松は、…黄色のパーカーを着ていて、口角が上がりっぱなしだ。ヤンキーの面影なくなったな。
改めて見ると、本当に気持ち悪い。同じ顔が６つ並んでるのって。
あっ、松野トド松はいないけど。
「あの、睨んでないで注文してもらっていいですか？つっかえてるので」
「まだ選んでるんだけど？」
「ほんと、空気読んで」
「それは申し訳ございません。…チッ」
「おい、舌打ち聞こえてんだよ。」
こっちも大の大人。
圧では負けないだろう、と思っていても、やっぱり大人の男の人には勝てない。
本当に目障りな六つ子達だ。
とりあえずは、注文を承って席へ案内させた。
＊
「きんも、ナンパしてんじゃん」
休憩が入ったので、少しサチコちゃんと、アイダちゃんの様子を見に行ったら、これだ。
そして、なんだか六つ子達は楽しそうだ。
気に食わない。なんであいつらがあんなに笑ってるんだ。
私は、口が血が出るんじゃないかってくらい頑張ったのに、笑えなかった。
あいつらはどうだ。
特に努力もしないで、女のケツばかり追いかけて。
…なのに、笑える権利はあるのか。
「すいませんお客様。当店ではあまりの長居は禁止させてもらっています。」
「チッ帰ろうぜ」
「またのご来店をお待ちしてます」
•
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：サラダ | 作成日時：2023年5月7日 18時
