【リボーン】黒曜の雲雀さん【男主】

再戦 ページ29

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「大叔父様。指輪を返してもらいに来ました」
「ふん。逃げた童に情けはないぞ」
「望むところです」


俺の超特殊警棒は、昨日大叔父様の薙刀にすっぱりわられた

ショックだった

何あの薙刀、えげつねぇ


場所は昨日の日本家屋

縁側に薙刀を持って座ってる大叔父様と

丁寧に整備された庭に、仁王立ちになってる俺

もちろん手ぶらだ

大叔父様の手には、昨日盗られた指輪が２つ

小細工なんて通用しない

それに加えて、俺は武器を持っていないのだ


「っ・・・ふっ！！」
「何を呆けておるのじゃ、馬鹿者が」


はらりと髪の毛が数本切れる

当たり前のように頚動脈狙ってきやがった

次々と繰り出される攻撃を、紙一重で交わす

今回のは戦いだなんて呼べない

一方的な押さえつけだ

俺のやるべき事は一つ


「おっらぁぁああああ！！」
「捨て身か、愚かめ」


低い姿勢で大叔父様のほうへ走り出す

目をスっと細め、大叔父様はくるりと薙刀を操り、柄の方で殴りかかってくる

・・・それを待ってた

ゴスっと右肩に激痛

骨が逝ったかもしれない

けど

あえて喰らったんだ、失敗は許されない

薙刀の柄が引っこ抜かれる前に、掴んで

思いっきり体重をかけた

予想してなかったのか、大叔父様の体がぐらりと揺らぐ

パッと手を離して、大叔父の足のタックルをかました

受け身を取るために、大叔父様の、ずっと握られてた左手が開く

キラリと、火の光を反射したそれを、掴もうと手を伸ばす

キラキラと落ちてきて、まるで意志があるかのように俺の手の中に収まった


「っは、はは・・・お帰り」


ギュッと握りこんで、呟く

誰かが言ってた、


『烏賀陽くんって、何でもスマートにできそう』
『泥臭いこととか、絶対しないよねぇ』

『『『だって烏賀陽くんだもん』』』


って

ゴメンネ、皆

俺は馬鹿みたいに泥臭くて

スマートに何かこなせない

ただの不器用なんだよ









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