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Pink ▽ なんかいだって ページ3





「トド松くん?...あの、どうし、」
「なんでもないよー、Aちゃん♪」



いや、なんでもなくはないでしょ。
ぐいぐいと腕を引っ張られ、路地裏を進む。
どこに行くんだろう。



「私彼氏の有無を聞かれたから答えただけなんだけど!?なんで、」
「...その答えが不満なだけだよー」



“彼氏はいないけど、気になってる人はいるよ”。
これのどこに不満があると言うんだろう。
間近にある彼のくりくりとした目を見つめていたら、突然真剣な目で見つめ返された。



「......ねえ、Aちゃん」



気になってる人って、誰?

真剣な顔でトド松くんが聞いたのはそんなこと。
__そんなの。



「言えるわけないじゃん...」
「だよね。...だったら」



実力行使、しかないよね。
不穏な笑顔を浮かべると、強引に顎を持ち上げて、
...え、何これ。



「何してっ、トド松くん...っ?!」
「なにって、...キス?」



キスって、...こんなに簡単にできるものなの。
好きじゃなくても?



「もしかして初めて?ならごめん...って、Aちゃん!?」
「っへ...あれ、なんで...」



なんで私、泣いてるの。
ああ、そうか、



「私だけトド松くんのこと好きだから...?」
「は!?私だけ、って...」



そうか。
気持ちのないキスは、痛いだけ。



「...私の気になってる人...好きな人は、トド松くんだよ」

「っ!うそ...」
「嘘じゃない。ほんとの気持ち...」
「ほんと...!?それなら、僕、」



感じたことがないくらいの強い力に抱きしめられる。



「嬉しすぎて、死んじゃいそう...っ!」



...え?
もしかして、...私だけじゃないの?



「と、トド松くん、は?」
「僕?僕も世界で一番、Aちゃんが好きだよ!」



天使みたいに笑う。
両想い、だったんだ。



「っトド松くん、大好き......っ」
「っ!!」



急に背中に回されていた力が緩んで、腕が離れる。



「あー...ダメ。Aちゃん可愛すぎ。...キスしてもいい?」
「えっ!?...い、今?」
「うん、セカンドキスも僕にちょーだい?」



そのかわいいおねだりに、照れながら少しだけ笑う。

...セカンドキスどころか、私もう他の人のものになる気ないよ。
...Aちゃん、それ反則。



Purple ▼ その熱に落ちる→←Red ▼ もう手遅れ



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設定タグ:おそ松さん , 恋愛 , 短編集   
作品ジャンル:アニメ
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のんのーー(プロフ) - この作品……すごく好きです!あの、「可笑しいくらい君が好き」って嵐さんのキャラメル・ソングですか? (2017年12月19日 20時) (レス) id: c41abcf11d (このIDを非表示/違反報告)
凜松 - こんにちは〜♪凜松です このお話し大好き (2017年2月15日 11時) (レス) id: 2a608cd23b (このIDを非表示/違反報告)
聖奈 - 文才分けて欲しいです‥‥すごすぎます・:*+.\(( °ω° ))/.:+ (2017年1月9日 23時) (レス) id: 6118d92b47 (このIDを非表示/違反報告)
シヴァ - どの作品もすごくよかったです! 精神回復しましたww (2016年10月19日 23時) (レス) id: fd37f4a3ac (このIDを非表示/違反報告)
オムちゃん(プロフ) - 夜月さん» やいやもうすごく良かったです!! 許すも何も最高でしたよ(*Ü*) ありがとうございました!! (2016年10月10日 5時) (レス) id: 87fbbdacd0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:夜月 | 作者ホームページ:http://plas-yuno08.jimdo.com  
作成日時:2015年11月8日 3時

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