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Purple ▼ ちゅーどくかんじゃ ページ20





突然だけど、俺には好きなやつがいる。
恋をして、早十年近く。
嫌でも気づいてしまったのは、そいつには好きな人がいるらしい、ということだった。

と、いうわけで。
諦めるために、事故チューがしたい。
...え、頭おかしくなったのかって?全然。
これでも長いこと想ってたわけで。もう簡単にはやめられない。
でも、普通にキスするんじゃだめ。この想いに気づかれないうちに、そっと想いを消さなきゃ。

まず、その一。転んだ拍子にキスしちゃった作戦〜。
これが一番王道だよね。漫画とかでもよくあるし。



「...Aー」
「ん?なーに、一松...ってわっ、危なっ...」
「へ?...わっあああ!?」



我ながら上手くすべって転んだと思う。
...でも、勢いつけすぎた。お互いの頭ぶつけて、失敗。

じゃあ、その二。酔ってキス魔になっちゃった作戦〜。
さっきのは運に任せすぎたけど、これならいけるんじゃないかと思った。
思ったん、だけど。



「やっべ...」
「え〜?なんか言ったあ、いちまつ〜?」
「いや...なにも...」



これはやばい。
火照った頬とか、潤んだ目元とか、...とにかくやばい。
こんなんに手ぇ出したら、止められる気がしない。
今回も失敗か...どうしたらいいんだよ。
と、思考を巡らせていた、そのとき。



「...え、」
「へへ〜...びっくりしたあ?」



俺の頬に、なにか、柔らかい感触。
え、うそ。きのせいだよね。...えっ、うそでしょ。

...今、ほっぺたに、ちゅーされた?



「〜〜〜〜っ!?」
「あはは、いちまつ、変なかお〜...」
「なっ...にすんだ、この酔っぱらい...」
「ん〜?うれしいくせにい...」



ああ、嬉しいとも。夢じゃねえのかって疑うくらい。
触れられたところが、じわじわと熱を持っていく。
だめだ、あっつい。そんなに飲んでなかったのに、酔いが急に回ったみたいだ。

ねえ、酔った勢いとはいえ、そういうことされるとさあ。
...期待、しちゃうんだけど。いいの。



Pink ▽ これでもオトコなので→←Blue ▽ ゆらゆら揺れる恋みたいな



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設定タグ:おそ松さん , 恋愛 , 短編集   
作品ジャンル:アニメ
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のんのーー(プロフ) - この作品……すごく好きです!あの、「可笑しいくらい君が好き」って嵐さんのキャラメル・ソングですか? (2017年12月19日 20時) (レス) id: c41abcf11d (このIDを非表示/違反報告)
凜松 - こんにちは〜♪凜松です このお話し大好き (2017年2月15日 11時) (レス) id: 2a608cd23b (このIDを非表示/違反報告)
聖奈 - 文才分けて欲しいです‥‥すごすぎます・:*+.\(( °ω° ))/.:+ (2017年1月9日 23時) (レス) id: 6118d92b47 (このIDを非表示/違反報告)
シヴァ - どの作品もすごくよかったです! 精神回復しましたww (2016年10月19日 23時) (レス) id: fd37f4a3ac (このIDを非表示/違反報告)
オムちゃん(プロフ) - 夜月さん» やいやもうすごく良かったです!! 許すも何も最高でしたよ(*Ü*) ありがとうございました!! (2016年10月10日 5時) (レス) id: 87fbbdacd0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:夜月 | 作者ホームページ:http://plas-yuno08.jimdo.com  
作成日時:2015年11月8日 3時

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