貴方の傍で。２【手下】 (ページ21)

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６０話ページ21

A「MP、これ大きすぎるよ？」

ポ「そのまま着てください！私は…うん、ネクタイを外そう…」

と、アイデンティティでもある(？)蝶ネクタイを外すMP。
流石にそれだけだとバレると思うけど…

と思いきや、どこから持ってきたのかイケメンが着る普段着を身に纏っていた。

A「おお…って、僕だけ物凄く気合い入ってるみたいじゃないか。
…まぁいいか、行くなら早く行こう？」

ポ「はいっ！」

幸せそうに手を差し出すMP。
首を傾げる僕。

A「何、その手。」

ポ「手、繋ぎましょう？」

やっぱり幸せそう。
ここリビングだけど。

せめて、玄関を出てからにしてほしい。

A「………はぁ」

結局、差し出された手を取る形。

ポ「行ってきまーす！」

皆の返事も聞かずに玄関を後にし、MPに引っ張られながらセイリングへ。

ポ「はい、着きましたよ！
ふっふっふ…デート…」

A「…ねぇ、これって「ちゃんと予約してあるので大丈夫ですよ！！」…あ、そう…」

物凄い速さで返事をくれるMP。
そんなに楽しみなのか…

A「…早く入ろう…っていないし。」

いつの間にかいなくなっていたMPを追いかけて、中に入ってMPが座っていた隣に座る。

ポ「料理持ってきました！！」

A「いや、早…あ、マルフィ！」

招待に来たマルフィ達の姿が見えた。

ポ「そんなに大きな声を出したら見つかりますよ！
しー！」

小さい子をあやす様に、口元に人差し指を当てるMP。
どうしてかは分からないけど、イラッとくる。

A「…あ、僕がいる」

あちこち見渡していると、高校生くらいの女の子がいた。

話しかけたい…
でもダメ、バレたら大変だ…

A「…撫でたい」

ポ「ダメですよ、すぐバレます！」

A「だって、僕の格好をしてるってことはヴィランズの世界に興味があるってことだろ！！

だったらリクルートしないと…」

ポ「あぁもう…！！
そんなに悲しそうな顔をしないでくださいよ！

全く…しょうがないですね、彼女だけですよ？」

A「いいのっ！？やったー！
MP大好き…でもないな、普通に昇格！」

ポ「普通…ですか…

まぁいいです、行くなら早く行ってください！」

よっし…

見つからないように女の子の元に移動して、声を掛ける。