貴方の傍で。２【手下】 (ページ17)

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５７.５話(？)【エイトフットside】ページ17

よ、俺だ。

今は、いきなりぶっ倒れたコイツを見守ってるトコ。
急に倒れるなよ…

A「う…あれ？」

マ「あぁ、起きたかA。

良かった…」

エ「急に倒れたら焦るだろが！！

前もって言っとけ！！」

ついつい声を荒げちまう。
…それほど心配したってことだと思っとけ。

A「倒れる時に

「あ、ちょっと倒れまーす！」

なんて言って倒れるヤツ見たことあるのかよ！！
っていうか、今起きたばっかりなんだよ、労なってくれ！！」

あぁ、確かに見たことねぇな。

と思ったのをごまかすために、取り敢えずいつも通り声を掛ける。

エ「うるっせぇチビだなぁ、朝飯できてっからさっさと行くぞ」

Aの腕を掴んで、ズルズル引っ張る。
…細過ぎる。

A「いだだだ、千切れる！！腕が！！
レディには優しくしろってアースラ様に教わらなかったのか！！」

エ「別に教わってねぇし、お前レディなのかよ、危ういだろ」

思ったままを口に出すと、「失礼すぎる！！何だその言い草！！」
と、また突っかかってくるA。

それからぐちぐち言い争っていると、マルフィがAを抱き上げた。

…腹立つ。

コイツも、なんで顔なんか赤くしてんだよ。

A「ま、マルフィ！？何を…」

マ「お姫様だっこ。

前もしたんだから、今しても良いだろう？」

ニコニコ…いや、ニヤニヤしながら言うマルフィ。
正直言って半端なくうぜぇ。

A「いや、良くない…降ろして…」

…これ以上やられるとマルフィを殴る。

そう思って、マルフィからAを奪った。

エ「…よっと…ふん、軽すぎんだろ」

そう言うと、驚いたように…っつーか、驚いて「！？…え、エイトフット…！？」

とか何とか言うA。

……不覚にも、可愛いなんて思ってしまう。

マ「エイトフット、Aは私が…っておい！？話を…」

そこまで聞いて、Aを抱えたままリビングへ向かう。

丁度階段まで来たところ。

A「あ、無理、落ちる！！嫌だぁぁあ！！降ろせ！！！」

耳元でキンキン叫ぶA。

エ「るせ、黙っとけ」

叫ばれんのが嫌だから、なるべく揺らさないよう遅く歩いた。

別に、こいつのことを考えた訳じゃない。
決して。

リビングに着いたのはいいものの、ドアが開けられねぇ。

…足出すか

エ「(よっ…)」

このまま入るとからかわれるだろうな、めんどくせぇ。