君の隣にいたいです【センラ】

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母「あ、そうだわ！翔太が今日帰ってくるらしいのよ！
だからお父さんも今日は帰ってくるわよ！」




『あ、うん。LINEきたから知ってるよ』



母「あ、そうよね。」苦笑




お母さんが苦笑いする意味は分かってるよ。
私が勝手にお兄ちゃんに会ってたからでしょ、
勝手に連絡取ってたからでしょ






でも、あの時はお兄ちゃんが唯一の救いだった。






母「翔太…元気にしてたかしら。」






私の家は少し複雑だ。





私はもちろんこの親の子ども。



でもお兄ちゃんは違う。




母は今の父と結婚する前に、
お兄ちゃんのお父さんと結婚していた



でもお兄ちゃんのお父さんは、
事故で亡くなったらしい。



今の父と結婚したきっかけは
お兄ちゃんのお父さんと友達だったらしく
父が母を慰め助けるように結婚して私が生まれた




お兄ちゃんはすごく反対したらしい。
でも母は死んだお父さんに似ているお兄ちゃんが憎く
お父さんの親の元へお兄ちゃんを捨てたらしい。






そこからは何度か母と父がいない間に
私はお兄ちゃんに電話などをしていた。





もちろん何度もバレたことはある






その度に殴られたり蹴られたり。
丁度その時に学校でもいじめをされていた。





だから今もそうだけど、
泉の家に逃げるように身を潜めていた




母と父は帰ってこないため
それを理由に居候した






だからお兄ちゃんに会うのは物凄く久しぶりだ




『お兄ちゃんどんな顔するかなぁ。』





母「A。」




『何？……え』





名前を呼ばれ振り向くと急に抱きしめられる
そして母は震えた声で呟いた






母「ごめんなさい。私のストレスを貴方にぶつけて。
ずっとずっと後悔していた。でも、辛くて
やっぱり貴方にしか当たることでしか
ストレスを解消出来ずにいたの。




謝って済む問題じゃないことは分かってるの
でも、





ごめんなさい。あなたを愛してやれなくて…」







私の肩が濡れていく
母が泣いているのだ






私も自然と目から大粒の涙が溢れ出す







『私もごめんなさい、
勝手に逃げて、無視して。』







2人で泣いた
抱えていたこと全てを話した
もちろん母にお兄ちゃんのお父さんのことも聞いた









私は今更ながら気づいた



母にたくさん愛されていたことに

ただ母は不器用な人だったというだけで

私は知らなかっただけなんだと。









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