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何時間経った
多分それ程時間は経っていないのだろう





閉じ込めらてずっとドアを叩き
声をあげていた
でもやっぱり誰も通る気配は無くて
力尽きるようにドアに縋りながらしゃがみ込む






『たすけてよ…ねぇ、誰か…泉…』







5月とは言え
夜になるにつれ少し肌寒くなる





まだ冬服なだけマシかもしれない






図書室の蛍光灯は先程から
切れたり付いたりの繰り返しで
こんな明かりじゃきっと誰にも気づかれない








そう思ってたのに…







どこからか大好きな人の声が聞こえる
私の名前を呼ぶ声






「…!!……!!」





足音は徐々に足を止めつつではあるが
こっちに近づいてきている







だから私は胸の苦しみに息も絶えそうな
死んでしまうのではないかと言われても仕方ないだろう
力を精一杯に振り絞って
声を出した





『………ず…み………!』




声はもう掠れて
大声なんて出やしない





声が出ないならと
扉を叩く





とんっ…






しかし力ももう無くなってきていて
弱々しい音が響くだけで






でもまだ足音はこっちに近づいてきていて






「うらたん…!図書室から少し光が見えるんですけど
もしかしたら…」




「…多分いる。確かめて見よう…!!」





そんな二つの声が何m先だろう
でもすぐそこにいて







ガチャガチャッ





ドアが揺れる
だから





とんとん…



『た……け…て…おねが…い…し…ま…』





私は最後の力を振り絞り
ドアを叩き消え入りそうな声で助けを求めた







セ「Aの声や……!A!?!A!!
おるんやったら返事してや!!お願いやから!!!」





う「鍵がかかってる。。あの窓なら中に入れる…
センラ…ちょっと離れといて」





セ「え?あ、はい」






う「一か八かだ!!!!」






ドンッ!!!!!!
パリンッッッ!!!!!!







窓が割れた音が図書室中に響き渡る







そこから渉くんが入ってきたみたいで
ドアの前で倒れてる私に寄ってきた







う「A!!!!おい!!A!!!」




その後に泉も入ってきたらしい
泉の声が先程よりも近くで聞こえる





セ「A…!!?
しっかりしてや!!!息して!!!お願いやから!!」





う「息が弱い…酸素が足りない…どうしたら…」





セ「ちょっとうらたん、退いてください
最悪の事態やから人工呼吸します。」






そう言った数十秒後
私の唇に暖かくて柔らかい感触がした








*

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設定タグ:浦島坂田船 , センラ   
作品ジャンル:恋愛
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春夜★(プロフ) - 映月さん» いえいえ!こちらこそ楽しんでいだけてよかったです!リクエストありがとうございました! (2018年1月11日 7時) (レス) id: 801a5ecb26 (このIDを非表示/違反報告)
映月(プロフ) - 入れ替わりと、女の子の日を書いて下さりありがとうございました!とっても楽しかったです! (2018年1月11日 4時) (レス) id: 62a8040ff9 (このIDを非表示/違反報告)
高嶺悠衣乃☆(プロフ) - 映月さん» わわわ(´;ω;`)好きだなんてありがとうございます(´;ω;`)(いえいえとんでもないです)とても書いてみたかった物なので嬉しいです!女の子の日と入れ替わりですね!了解しました!リクエストありがとうございます!! (2018年1月6日 1時) (レス) id: 801a5ecb26 (このIDを非表示/違反報告)
映月(プロフ) - コメントします!センラさん、全てが好きです!この小説凄い好きです!(上からですいません)それと、リクエストいいですか?女の子の日ネタと入れ替わりネタが読みたいです!わがままですいません! (2018年1月5日 23時) (レス) id: 62a8040ff9 (このIDを非表示/違反報告)
高嶺悠衣乃☆(プロフ) - 葵香さん» そう言っていただけてうれしいです!!笑猫耳と尻尾ですね!了解しました!リクエストありがとうございます!!早速書かせていただきます( ̄^ ̄ゞ (2018年1月5日 17時) (レス) id: 801a5ecb26 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:はるや x他1人 | 作成日時:2017年11月17日 22時

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