君の隣にいたいです【センラ】

73 センラside ページ27

少し目を開けるA
でもどこか消え入りそうで怖くて
駆け付けてきたAのお兄さんこと翔太先生





先生も焦っていて
話している内に涙がぼろぼろ出ていて



天「A！？ゆっくり息して！？！？お願い！！

そんな消えちゃいそうな顔しないでよ…泣」




セ「…ｯ！！？A！！？」





Aは先程よりも息がしずらそうで




『ﾋｭ-…ﾋｭ-…』







だから俺と翔太先生は声をかけ続けた





でもどんどん悪くなる一方で





救急車が着いた瞬間には
もう息すらもしていなくて
ぐったりしているAがいて






俺はAを喪いたくなくて
精一杯の声で






「A！！！A！！！」




声を出すたびに目からは涙が出てくるのが分かる
でも助けてあげたくてでも何も出来なくて





救急隊員の人がかけつけてきて
俺に声をかけるも
Aのことで頭いっぱいで
死んでいくお母さんに泣きつく子供のような
そんな姿だった







翔太先生に引き剥がされ抵抗するも
泣き崩れてただ運ばれるAを見ているだけで
さらに涙が出てきて
もう涙は枯れて出てこないはずなのに
それでもなお溢れ出てきて苦しかった






うらたんもすぐに俺にかけつけてくれて
翔太先生は車を出すから乗ってと言われ
足がふらつく中うらたんに支えてもらいながら
先生の車に乗る







車が発進して数分後に
なんとか我に返り謝る





「迷惑かけてすいませんでした。」




天「いいよ、僕も先生って立場じゃなかったら
センラくんみたいになってたかもしれないしね。」




う「泣きたい時は泣くのが一番だよ。」






セ「ほんとすみません。」







少しの沈黙の中
目的地の病院に着いた



翔太先生は車を停めてくるから先行っててと
俺たちを降ろして駐車場へ向かった







俺とうらたんは受付の人に
Aの名前を言う
すると手術室にいるらしく
近くの看護師さんに案内してもらう









ここです。と丁寧に案内され
近くのいすに座る









きっとAなら大丈夫。






そう信じることしかできなかった









＊

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