36 うらたside ページ37
失ったのか??
大切な人を
また???
手術中という赤いランプは未だに光るまま
もう何時間経ったのだろうか
あのあとすぐに救急車が来て
彼女を運び近くの病院に連れいかれた
俺は1人ずっと手術室の前に座り込む
なんで、センラは来ないんだよ
なんで、なんで。
そう思っていた時
ピコンっ
と1通のLINEが
『うらたん、Aどこにいますか?』
彼からのLINEだった
今日の朝の対応が嘘だったかのように
彼女を下の名前で呼ぶセンラ
「病院、手術室の前」
そう打っておいた
するとすぐに既読が付き電話のコールが鳴る
俺は嫌々出る
「なに。」
セ「どういうことなん!?
病院って手術室って…!!」
すごく焦っているセンラ
だが俺は
「なんで追いかけなかったんだよ」
セ「…え?」
「なんで!!なんで!!
あん時Aの事追いかけなかったんだ!!
Aが好きだったんじゃないのか!?
なのに簡単に忘れちゃうだな
なんでお前はいっつも、いっつも、」
俺はセンラに溜まっていた不満を吐き出した
だが怒りが止まる事はない
「Aがどんだけ辛かったか分かるか!?
お前に他人行儀な接し方されて
名前すらも忘れられてさ!!
なのに今さら『どういうことなん!?』って
こっちがどういうことなんだよ!!
なんでお前に振り回されなきゃないんだよ!
人の気も知らないで
自分の好き勝手しやがって…!!
俺センラのそういう所が一番嫌いだよ
俺の欲しい物全てお前は取っていく
Aを傷つけても何もない顔で
あいつの笑顔を…!!
もうこれ以上何もすんな。
Aを傷つけるな、Aに関わんな」
そう一方的に電話を切る
怒りは収まらない
大切なメンバーに八つ当たりをしてしまった事
大切な人の大好きな人を傷つけた事
関係を壊してしまった事
色んな後悔とともに涙が溢れ出す
「ア、ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛!!!!!!!」
俺は泣き崩れた
誰の目も気にせずに泣いた
ごめん、A。
ごめん、センラ。
*
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作者名:はるや x他1人 | 作成日時:2017年7月31日 19時