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「ねぇ、これで刺したらどうなるかな????」
カチャッ
そう言って紗也香ちゃんはカッターを出す
『ヒッ…』
でも私には刺そうとしなかった
その代わりに
グサッ
紗也香ちゃんは自分の腕を刺した
「これで、校内を走って叫んだら、あんたは殺人者になっちゃうね…!」
そう言って紗也香ちゃんは
空き教室を出て新校舎に向かっていった
私は怖くなって紗也香ちゃんを追いかけた
でも、遅かった
紗也香ちゃんが言った通り
紗也香ちゃんは校内に叫び走ったようだ
だって、私を見る人が
みんな
「あいつじゃね?うわ、怖、消えろよ」
「うわぁ、殺人者だー、」
って聞こえるように話すから
私は
『ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛』
泣き叫んだ
苦しくなって学校から出る
「A!!!」
その時誰かが追いかけてくるのを無視して
無我夢中で走った
私は周りを見ずに走ったせいで
赤信号に気がつかずに
ドンッ!!!!
鈍い音が響き渡る
私は視界がグラグラと揺れる中
少しの意識で全てを悟った
トラックに轢かれて、血を流し、倒れている
そして周りからは悲鳴などが聞こえる
救急車やパトカーの音も
さっき追いかけてきていた彼の焦った声も聞こえる
「Aッ!!!!おい!!!しっかりしろ!!!!A!!!!!」
どんどん私は意識が遠くなる
周りの声も、彼の声も聞こえなくなる
私死んじゃうのかなぁ…
そこで意識を手放した
*
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作者名:はるや x他1人 | 作成日時:2017年7月31日 19時