今この気持ちを知りました【センラ】 (ページ18)

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17 センラside ページ18

昼休みの途中からAの様子がおかしい

先生になんか言われたんかな。

それとも・・・

あの女になんか言われたんやろうか

帰り聞いてみようと思ってAに話しかけたら

『あ、ごめん、先に帰ってて』

そんな今にも泣きそうな顔で言われたら帰ろうにも帰れんやん

「…下駄箱おるから」

俺はAの返事も聞かずに教室を出た

そんなに俺頼りないんかな

＿＿＿＿＿＿下駄箱

さ「あ、泉くんだ!!」

タッタッタッタ

えっと、誰だっけ

あ、牧野紗也香だったっけ？

さ「ねえねえ！一緒に帰らない？」

「俺帰る人おるから」

さ「A…？」

「え？」

さ「ううん、何にもないよ！じゃあまた明日」

「おう…」

苦手なタイプやな

てかA遅すぎじゃ

でも、靴はあるしな

『…ごめん…』

「Aやっときたか…心配やったんやｄ」

『もう…で』

「え？」

『もう、私に関わらないで!!!!!!』

びっくりした。

急に大きな声で、大粒の涙を流して叫ぶAに

『もう、私に話しかけないで』

ばたんっ!!!!!

Aが力強く乱暴に閉めたドアの大きな音が下駄箱に響き渡った

俺の今までの感情がぐちゃぐちゃになり

俺の中にあった感情が消えていくのと同時に

外に大量の涙が降り始めだした

「…傘ないけどいっかな」

さ「…はい。泉くん」

横から声が聞こえた

傘を差し出す牧野紗也香だった

さ(こんなことになるとは予想もしてなかったけど、泉くんを手に入れることができる)

あの思い出せない感情のせいで

みんなを

大切な人までも

傷つけることになるなんて

ね…。

*