10回、目が合ったら告白します。【kne】② (ページ14)

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その横にまた何かを書き始めたからじーっと見ていると猫？みたいな動物をスラスラ書き始めた。

叶先輩すごく絵が上手いんだな…。

チラッと先輩の顔を見ると嬉しそうに頬を緩ませて得意げに絵を書いているから可愛くて私もつられてニヤケてしまう。

でも先輩。

これ私の大事な教材なんですけどね？

叶先輩って意外とおちゃめというか、いたずらっ子っていうか、憧れの先輩ではあったけど同い年の男子とあんまり変わらないような気がして可愛く思えた。

［あー］

［早くみんな帰らないかな］

［二人がいい］

そう思っていたのに急にこんなことを書かれるから、二人になった所を想像してしまってもっと勉強に集中出来なくなった。

結局最後の最後まで勉強する人がいて図書室から全員いなくなる頃には真っ暗になっていた。

二人で手分けして戸締りの確認をして、出しっ放しの本がないかやゴミが落ちてないかなどの確認をした。

さっき叶先輩がノートに書いてきた“二人がいい”って言葉のせいで二人きりになった今、変に意識してしまってる自分がいる。

静かな空間にドキドキしながら本を整理する叶先輩を盗み見ると、私の視線に気付いた先輩もこっちを見た。