あの風柱にも弱点があるようで。【不死川実弥】

玖 ページ9

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『 ……あの……ｯ 』





なぜ、わたしは柱たちの前に正座をしているのだろうか.


何より、突然のことに理解が追いついていない.





実弥くんの手当を終えたあと、隠の本部に戻り、書物の整理をしていた.



そこに宇髄様が現れ、有無を言う暇もなく、担がれては連れてこられたのだ.







「 うむ、君が不死川の幼馴染か！ 」



『 ……… えっ 』





ど う い う こ と ？





「 勝手に連れてこられても、困ってしまうだけではないでしょうか〜？ 」



「 それもそうだな 」





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宇髄様から事情を説明されました.





『 そ、そういうことだったのですね… 』




未だに驚きと動揺がおさまらない.





「 不死川に平手打ちしたくらいだから、派手な奴かと思ったが…その格好だと、素顔が分からねぇな. 」





じっと宇髄様に見られる.





「 よし、とりあえず脱げ 」



『 ……… 』





えっ！？




『 えっ、ぬ、…えっ！？ 』





言葉の理解に追いつかず、魚のように口をパクパクさせるばかりだ.



そうしてる間も、宇髄様の手がわたしの頭を目がけて伸びてきた.










「 …… オイ」





その手をピシャリと、実弥くんが弾いた.





「 嫁入り前の女になんてこと言ってんだァ！ 」





「 いや、帽子と面巾を取れって意味で言ったんだろ 」









「 だったら初めっからそう言えばいいだろうがァ！

そもそも顔まで見る必要ねぇだろォ！！ 」





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