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木刀のぶつかる音が、道場に響き渡っていた.
「 冨岡てめぇどういうつもりだァ? 」
「 なんのことだ? 」
ビキビキと実弥の額には青筋が立っていた
「 なんで気安く名前呼んでたァ!?」
「 苗字を知らないからだ 」
「 そうかィ、なら教えてやらァ. あいつの苗字は
覚えておけ、と言いながら大きく冨岡に降りかかる実弥.
それをしっかりと自分の木刀で受身を取り、実弥を振り払う冨岡.
「 好いているのか? 」
「 アァ? 」
冨岡のその言葉に、先程言われたことを思い出した実弥.
分かりやすい、とはそう言うことかと.
「 チッ…テメェには関係ねぇだろうがァ 」
「 そうか、ならば俺が奪い取っても構わないな? 」
何かを企むように、口角を上げる冨岡.
そのセリフと表情に、実弥の動きが一瞬鈍った.
冨岡の口から、そのような言葉が出るとは思ってもいなかったからだ.
冨岡の持つ木刀が静かに実弥の首元に近づけられていた.
「 悪い、ほんの冗談だ 」
「 ……チッ 」
実弥が一本取られたところで、手合わせが中断された.
「 (俺たちはいつ死ぬか分からない.だからこそ伝えるべきことは伝えた方がいいからな)ちゃんと伝えろ 」
「チッ……、なんでテメェに指図されなきゃならねぇんだァ 」
クソっと頭をガシガシと搔く実弥.
そんな不死川の肩にぽんと手を置き、ムフフと笑う冨岡.
「 (不死川なら大丈夫だろう)頑張れ 」
「 テメェ、もう一本付き合えェェ.
ぼっこぼこにしてやらァァ!! 」
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るる - 勉強やりながら占ツク更新だと、、、、、、、、大変すぎませんか?!!!!凄いですね!!! (7月25日 23時) (レス) @page46 id: daa8a87cdb (このIDを非表示/違反報告)
魚城 - 続編!?やったぁ〜! 続編も頑張ってください!*^^* (2020年4月8日 18時) (レス) id: b29402340d (このIDを非表示/違反報告)
うぐいすのしっぽ - きな粉のところで盛大に吹きましたw続編も頑張ってください! (2020年4月7日 9時) (レス) id: 868a001250 (このIDを非表示/違反報告)
うりょ - ムフフ (2020年3月5日 9時) (レス) id: 21c35aca73 (このIDを非表示/違反報告)
りんご - 初めまして!すごく面白かったです! (2020年2月26日 19時) (レス) id: fc640f7e8a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まっちゃろん | 作成日時:2019年11月20日 8時