【 おそ松さん 】むつごと恋する短編集 2

浮気 【 おそ松 】 ページ28

おそ松side
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｢ なぁ、俺が浮気したらどうする? ｣


『 は? 』








唐突に、彼女のAにそんな質問を投げかける







いやもちろん、浮気なんてしてないよ?
するつもりもねーし



だって俺、こいつにゾッコンだから





だからこそ、聞いてみた







『 おそ松にそんなことできる度胸あるわけない 』


｢ うわー、Aもカラ松と同じこと言う〜 ｣


『 なにそれ 』


｢ 前にカラ松に、俺が浮気したらAどうするかなって質問したら同じこと言われた ｣








もーほんと、カラ松といいAといい、俺に冷たいんだから〜






｢ わっかんないよ〜?
もしかしたら俺にその度胸あるかもよ?
Aよりもっと可愛い子が現れたらそっち行っちゃうかもよ? ｣








そんなこと、あるわけないんだけど



でも、サラッと返されたあの答えに納得の行かない俺は、少し意地悪をしたりして








『 まぁおそ松がそんなことしたら、私カラ松くんと浮気するから 』


｢ はぁ!? なんでカラ松!? ｣


『 じゃあチョロ松くん 』


｢ 松の問題じゃねーよ!! ｣






あいつらに取られてたまるかよ




Aの口から出た他の奴の名前に、ちょっとの対抗心を向ければ、軽くあしらわれて



えーなにこれ、俺が負けたみたいじゃん







｢ もういいもーん
カラ松とチョロ松と浮気するAなんか知らねーもん ｣


『 いや浮気してないし 』


｢ 俺トト子ちゃんと浮気しちゃうもーん ｣


『 どーぞご勝手に〜 』


｢ ええ!? 引き止めてもくんねーの!? ｣


『 まずトト子に振られるよ 』








嫉妬も心配もしてくれない彼女を横目に

彼女の部屋のベッドで不貞寝してやろうなんてガキっぽいことをしようと、ベッドに向かう








『 おそ松 』




と、そんな俺についてきたらしいAが、俺の名前を呼ぶからそちらに振り返る





｢ なーに ｣


『 あの、さ
…ほんとに、浮気、なんてしないで 』




ね、




なんて、ちょっと不安そうな瞳に、小さい声で







いや、さっきあんなに塩対応だったのに
不意打ちのデレやばくない?




可愛すぎて、やべぇわこれ






｢ 待って、ほんと、そゆの… ｣


『 え? 』






反則技ってやつ

もう可愛すぎだろぉ…






何となく、不安そうなAをぎゅっと抱きしめてやれば、向こうも控えめに抱きしめ返してくる





こんな可愛いA以外に目移りできるわけねーわ

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