お願い事 【 十四松 】 ページ26
「 あけおめー!!!! 」
『 あけましておめでとう、十四松 』
新年になり、彼氏の十四松と初詣に行くことになった私
2人で何気ない会話をしながら、神社に向かう
『 着いたね、お参りしようか 』
神社の前まできた私たちは、
お賽銭を投げ入れて、2人でパンパンッと手を合わせ
目を瞑る
お願い事は…
『 …十四松、そろそろ行こっか 』
「 うん!! 」
ちょっとの間のお願い事を済ませて、
その場から離れる
「 ねー、Aちゃん、何お願いした!? 」
『 えー、それ言っちゃうと叶わないって言われてるんだよ 』
「 え! そーなの!? 」
なんで!? と驚く十四松に
神様に聞こえちゃダメなんじゃない? なんて言っておく
ただのジンクスかなんかの類だろうけど。
「 じゃ言わなーい 」
『 当ててあげよっか? 』
「 それはセーフなの? 」
『 多分 』
十四松のお願い事、
少し気になった私は、当ててあげるなんて提案して
『 野球選手になれますように、とか 』
「 ちがーう!! 」
『 じゃあ、兄弟と仲良くいられますようにとか? 』
「 それもお願いした!! 」
『 それもって、何個お願いしたの… 』
「 いっぱい!! 」
そんなにお願いしていいのか…?
まぁ、十四松らしいけど
「 あ、でもね、いっちばーん叶って欲しいお願い事があるんだ 」
『 一番叶ってほしい? 』
「 うん!! それはねー、て、あっ
言っちゃダメなんだった 」
と、長い袖を口元に当てる十四松
『 そこまで言われると気になるよ 』
「 じゃあ当てて!! 」
『 えー…
うーん、就職できますように? 』
「 え!? そんなこと願うと思う!? 」
『 いや思わない… 』
なんだろう、思い浮かぶのなんて
野球関連か兄弟のことか、それくらいで
「 教えてあげよっか? 」
耳貸して、なんてちょいちょいと呼ばれる
「 内緒話なら、神様に聞こえないでしょ!! 」
そういう問題なのかな、なんて思うけど
これまた何とも十四松らしい考えに
ちょっとクスッと笑ってしまう
「 あのね、僕がお願いしたのはー… 」
耳元で、神様に聞こえないように小声で話す十四松のその言葉に、ときめくまであと数秒
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「 来年も再来年もずっと、Aちゃんが僕のものでありますようにって 」
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美羽(プロフ) - しゃびさん» 絶対書いて下さいね(≧▽≦) (2018年8月26日 11時) (レス) id: cc175e3c82 (このIDを非表示/違反報告)
しゃび(プロフ) - 美羽さん» コメントありがとうございます。某壁ドン松の描き下ろしを見て、これは書かねばとなりました。壁ドンシリーズは他の松でも書けたらいいなと思っております。 (2018年8月26日 11時) (レス) id: f924ce756f (このIDを非表示/違反報告)
美羽(プロフ) - 一松の壁ドンスゴい良いですね!! (2018年8月26日 11時) (レス) id: cc175e3c82 (このIDを非表示/違反報告)
しゃび(プロフ) - レンさん» コメントありがとうございます。最高と言っていただいて嬉しいです。ネタが浮かび次第の更新にはなりますが、お付き合いいただければなと思います。 (2018年7月25日 9時) (レス) id: f924ce756f (このIDを非表示/違反報告)
レン - マジで最ッッ高です!本当良いですね!この作品大好きです♪更新頑張ってください!応援しております( * ▽ * ) (2018年7月24日 22時) (レス) id: 303ffb8087 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:しゃび | 作成日時:2018年7月22日 23時