伊之助さんと閉じ込められた日 ページ25
伊之助side
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「 ア!? オイオイふざけんな開けろッッ!! 」
『 多分近くに誰もいませんよ 』
「 ハーァ!?
じゃどーすんだ! どーすんだよッ!! 」
何でこんなめんどくせぇ状況になってやがる
蝶屋敷から少し離れた所にある納屋ん中に閉じ込められた
俺らがまだいるってのによ
「 何で鍵閉めんだよッ 」
『 もう夜も遅いですしね
戸締り確認する時間ですから 』
「 中に誰もいねぇか確認しねーのかよ!! 」
『 普通はするんですけどね
偶に確認雑な戸締り当番の人、いるんですよ 』
探しモンがあるとか言って、またこんな夜に納屋に行こうとするAが気がかりで
俺はこいつに着いてきた
ゴソゴソと納屋ん中を探していれば、外から鍵を閉めたような音
案の定扉が開かなくなっていて
「 クソ、南京錠でしっかり鍵かかってやがる 」
『 朝までこのままですかね 』
「 ふざけんなッ! この扉ぶっ壊すぞ!! 」
『 ダメです、怒られますよ 』
朝までこんなせめぇ所に閉じ込められるなんて冗談じゃねーぞ
「 戸締り当番の奴、後でぶっ飛ばす… 」
小さな窓が上の方にあるけど、届かねぇし
届いたところで俺が通れる大きさじゃねえ
『 伊之助さんまで巻き込んじゃってすみません 』
「 …探しモンは見つかったのかよ 」
『 うーん、無いんですよね 』
「 無ェのかよ 」
出れねぇと分かって諦めた俺は、ドカッと腰を下ろす
『 床に直接座ったら汚れちゃいますよ 』
「 んなの気にしねぇよ
それよりお前、こっち来い 」
『 ? 』
どうせ朝まで出れねぇんだ
だけどこいつと二人は、何か
悪くねぇ
『 伊之助さん? 』
「 寒ィんだろお前
さっきから震えてんじゃねーか 」
『 ! 』
近づいたそいつの腕をぐっと引いて、肩を抱くように引き寄せる
『 ち、近い…ッ 』
「 これで少しは寒くねーだろ 」
『 む、寧ろアツイです… 』
「 ハァ? 」
寒そうにしてたと思えば、今度は顔を赤くして暑いだのと
何だこいつ、忙しいヤツ
だけどその、赤くなったそいつの頬を見ると何となく胸らへんが、ぎゅっと
きゅんと、何かクる
『 あの、大丈夫、なので 』
「 オイ 」
『 わ、』
「 離れようとすんな 」
自分でも分かんねぇけど
そいつが俺から離れようとすんのが、気に食わなくて
そいつの肩に回した腕に、さっきより力を込める
近ェな、あったけェ
伊之助さんがまだ気持ちに気づかない日→←伊之助さんとケーキを食べた日
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しゃび(プロフ) - 羅門茶.さん» コメントありがとうございます。一気読みしていただけて嬉しいです!伊之助が大好きなのでその気持ちを爆発させて書いた小説なので個人的にも思い入れの深い作品になっています。嬉しいお言葉もありがとうございます! (2020年6月1日 22時) (レス) id: f924ce756f (このIDを非表示/違反報告)
羅門茶.(プロフ) - 素晴らしい作品で一気読みしてしまいました(T ^ T)この作品大好きです、、 (2020年5月23日 15時) (レス) id: efacd8ff92 (このIDを非表示/違反報告)
しゃび(プロフ) - Znさん» コメントありがとうございます。恋愛に対して不器用で可愛らしい伊之助を書きたかったのでそう言って頂けて嬉しいです...!嬉しいお言葉ばかりありがとうございます。他の作品も拙いものばかりですが少しでも楽しんで頂けたら幸いです。 (2020年3月10日 10時) (レス) id: f924ce756f (このIDを非表示/違反報告)
Zn(プロフ) - 本当に素晴らしい作品に出会いました!!もう毎話毎話伊之助の可愛さに震えてました、、他の小説も読んで見ようと思います。 (2020年3月8日 21時) (レス) id: 5d97af5082 (このIDを非表示/違反報告)
しゃび(プロフ) - 饅頭さん» コメントありがとうございます。神だなんて勿体ないお言葉ありがとうございます...!思い出深い作品なのでそう言っていただけてとても嬉しく思います。完結してる作品ですが、暇な時にでも読み返して貰えたら幸いです! (2020年3月2日 11時) (レス) id: f924ce756f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:しゃび | 作成日時:2020年2月7日 18時