【 鬼滅の刃 】かまぼこ隊と恋する短編集 弐

一緒の夕飯 【 伊之助 】 ページ34

※付き合っていません
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｢ 飯だ飯!! ｣


『 ゆっくり食べなよ 』





藤の花の家紋の家での夕飯
一緒に任務をしていた伊之助と共に休息する事となったとある夜





｢ うめぇ! おいこれうめぇぞ!! ｣


『 ああほら、こぼれてる 』





料理を素手で掴みがつがつ頬張る伊之助

食べ方が雑だからぽろぽろこぼして、世話が焼けるなぁなんて
伊之助のそういう所、可愛らしくて好きだったりするけど。





｢ お前食べねぇのか? ｣


『 食べるよ 』





美味しそうに食べる伊之助を無意識に見つめてたせいか、箸が止まっていた

伊之助の声にハッとして私もご飯を食べ始める





『 んん、美味しい! 』





やっぱり、藤の花の家紋の家で出るご飯は美味しいなあ

伊之助ががつがつ頬張る理由も分かる





｢ これ何てンだ!? うめぇ!! ｣


『 ああ、それはコロッケだよ 』




確か伊之助は天ぷらが好きだったんだっけな

衣のついたアレの次にうめぇ!! なんてそのコロッケを頬張る





『 これ、あげようか? 』


｢ いいのかよ!! ｣


『 うん、こんなには食べきれないから 』




残しても悪いし、こんなに美味しそうに食べてくれる人がいるならと
私は自分の皿に乗るコロッケを伊之助のお皿に移そうと





したんだけど、



『 えっ、!? 』


｢ んあ、｣





皿に移す前に、箸を持つ私の腕を掴んだ伊之助が
そのままぱくり、とコロッケを一口で食べてしまった





『 い、伊之助っ 』


｢ あ? ンだよ、くれんだろ ｣


『 そ、そうだけどッ 』





まさか直接食べるなんて思わないじゃん

私のお箸だし…!!





伊之助の事だし深い意味はないと分かっていても、なんか私だけ変に意識して、ドキドキしてしまう






『 伊之助のばか… 』


｢ ハァ!? お前がくれるっつったんだろーがッ!! ｣


『 そ、そういうことじゃなくて! 』




こんな事くらいでドキドキうるさい、私の心臓






｢ 仕方ねぇな、ホラ ｣


『 へ、 』




ホラ、と言われて思わず伊之助の方を向けば
口に何か突っ込まれる






『 んぐっ、!? 』


｢ これでおあいこ、だろ! ｣





おあいこと笑う伊之助の顔にまたきゅんときて。
ああしかも今の、俗に言うあーん、というやつじゃないですか

まぁ、伊之助の手で半分無理やり、食べさせられたみたいなもんだけど







『 も、もう一個あげようか? 』


｢ いいのか!? いる!! ｣





ドキドキで、お腹いっぱい

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