【 鬼滅の刃 】かまぼこ隊と恋する短編集

取り合い 【 かまぼこ隊 】 ページ40

※誰とも付き合っていません
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善 ｢ Aちゃんそれ誰の!? 誰にあげるやつ!?
もしかして俺!? 俺かな!? 俺だよね!! ｣


『 違うよ 』






私の手にある、綺麗に包装されたお菓子を見つめて騒いでいるこの人は同期の善逸。






善 ｢ 誰の為に作ったわけ!? 俺じゃないなら誰なんだよぉぉぉ!! ｣






炭治郎か!? それとも伊之助!?
まさか柱の誰かじゃないよな!!?

なんて私に縋ってわんわん泣いているから、身動きが取れない






炭 ｢ おい善逸! Aを困らせちゃダメだぞ ｣


伊 ｢ 何だ? ソレ ｣






中々離れない善逸に困っていたら
そんな私の元に炭治郎と伊之助が来た



伊之助は不思議そうに私の手の中にあるものを見る






『 手作りのお菓子だよ 』


伊 ｢ 手作りィ? すげえ、お前が作ったのかよ! ｣


炭 ｢ 可愛らしく包装されているな! ｣


善 ｢ 誰にあげるんだよぉぉぉぉ ｣







そう嘆く善逸にほとほと困っていれば、炭治郎が少し真剣な顔で問いかけてきた








炭 ｢ ん? それ、誰かにあげるものなのか? ｣


『 そうだよ 』






そう返事をすれば、炭治郎は少し眉を顰めて






炭 ｢ 誰にあげるんだ? ｣


『 えっ 』


伊 ｢ ハー? んなの俺様に決まってんだろ!! ｣


『 あっ! 』






バッと横からお菓子を奪われ、俺のだと言わんばかりの顔をする伊之助







『 ちょッ 』


炭 ｢ 何で伊之助のだって分かるんだ!
もしかしたら俺かもしれないだろう! ｣


『 えぇ!? 』


伊 ｢ ンだと!? ｣


善 ｢ いやいやそれ俺のだから!! 俺のためにAちゃんが作ってくれたものだから!!! ｣


『 ちょっと…! 』





三人でそのお菓子を取り合いする

なんだこれは。






『 返して!! 』


伊 ｢ アッ!! おいっ ｣


『 もー、これは皆のじゃないの 』





隙をついて伊之助から取り上げれば、不服そうな顔をされる




伊 ｢ じゃ誰のなんだよ!! ｣


善 ｢ ねぇ俺だよね!? 照れなくていいんだよ俺だって言ってよぉぉ ｣


炭 ｢ お、俺達の誰かじゃないのか? ｣







そんな残念そうな顔をされても。








『 これは村田さんにあげるものなの! 』





皆にはまた今度作ってあげるから
残念がる三人にそう言い残して。






さ、早く村田さんの所に行こうっと。
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｢ よりによって村田さん… ｣

｢ 俺が手作り欲しかったァァ ｣

｢ 次は俺様が頂くぜ!! ｣

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