【d!】有能秘書奮闘日記 (ページ7)

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代理でいるだけページ7

『助かったわ、机に置いといて』

どさりと資料を置くひとらん
あたしは椅子に座ってペンを持つ

ht「なんでAが書記長の机で、書記長の仕事を？」

ずっと聞きたそうな顔していたものね
無理もないわ

『トントンは今朝、今にも倒れそうな顔してたから仮眠を取らせてるの』

ht「ふーん、それでAが代わりに」

『そうよ』

ひとらんはため息をついた

ht「全く昔から働き者だねぇ。でもAはトントンのこと言えないくらい働いてるでしょ」

ひとらんはあたしに視線を合わせて困った顔をする

ht「無理して欲しくない、わかるだろ？」

『貴方が定期的に褒めてくれるなら無理することもないわ』

ht「俺が悪い？」

『…悪くないわ、ごめんなさい』

ht「グルッペンの書類仕事、殆どAがやってるって聞いたよ…それでいいの？」

あたしはひとらんを見た
黒い髪、黒い瞳、あたしと同じ

『いいの。あの人が生きていてくれるだけで。あたしがあの人の人生のどこかにいられれば、それで』

ht「…そう」

本音を言うと、ひとらんはあたしの頭を撫でた
昔を思い出す

ht「Aはよく頑張ってるよ、えらいえらい」

『あたしが子供に見えるのかしら』

ht「褒めたら無理しないって言うから褒めてみた」

ひとらんはあたしから離れ、部屋から出ていこうとする
焦って呼び止めた

『ひとらん！』

ht「ん、どした？」

あたしは俯く
照れるな、照れたら負け

『ありがとう』

ht「ふっ、どういたしまして」

ガチャリと、ドアが閉まった