言いたいこと ページ14
すごい速さで迫ってくるゾムに対して避ける
ゾムはすぐに振り返りまた襲ってくる
速さでは勝てない
ゾムの股下に滑り込み背後に回る
『完璧』
頭を殴ろうとした手を止められる
勝ったと思ったのに
ゾムはあたしの手を掴んだ腕を振りかぶる
あたしの体は強く床に打ち付けられた
ゾムがあたしに跨る
このままじゃ負ける
『相棒の顔も覚えられないわけ?』
zm「相棒…?」
ゾムに手を拘束される
ゾムの茶髪があたしの顔へはらりと落ちる
近い
zm「ほんまに、」
ゾムが何か言いかけたところで鈍い音が聞こえた
あたしの上へ倒れ込むゾム
向こう側にシャオさんが見えた
sha「はぁ〜間に合った」
『遅いわよ』
sha「ごめんって、丁度正反対の場所におってさ」
シャオさんがゾムを引きずってあたしの前から退かしてくれた
重かった…
シャオさんが手を差し出してくれたからその手を取って立ち上がる
sha「怪我は?」
『ないわ』
sha「抑えられてた手首赤なってるけど?」
そう言われて手首を見ると真っ赤になっていた
じんじんと痛みがある
『これくらい大丈夫だから』
シャオさんが心配そうにあたしを見たところで、後ろでゾムが起き上がった
zm「あれ、俺…」
『いつもの発作よ。ショッピが怪我してたから謝っておくことね』
そう言ってシャオさんとゾムを残し、訓練場を出る
赤くなった両手首を見てため息をつくと、声をかけられた
kn「その様子やと俺は間に合わへんかったみたいやな」
『シッマ』
見上げるとやけに整った顔があたしを見ていた
げしっ、とシッマの脚に蹴りを入れる
kn「イッタ!!」
『あなたもシャオさんも遅いのよ』
kn「あーちょっと自室で書類とトントンに追われとって…」
いつもゾムが我を忘れた際には
基本的にシッマとシャオさん2人がかりで止める
あたしがいなかったらショッピは危なかった
睨んでいると両手を優しく取られた
kn「赤くなっとるやん、医務室行くんか?」
『行かない』
kn「相変わらず嫌いやねんな」
軍医であるぺ神が嫌いなわけではない
病院とか医務室とか、そういう場所が嫌い
だから近付かない
kn「ちょおついてきて」
しはらく考えたあと、何やら真剣な顔をしてそう言うシッマについて行くことにした
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作者名:雪白ましろ | 作成日時:2024年3月4日 20時