【wrwrd!】とある一国の非日常【長編小説】 (ページ17)

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#17 ページ17

「うそやろ…なんで？」

「分からん……けど」

なんかするんやろ。今の状況をひっくり返すようなナニカ。
書いてあったのは『今から其方にAを送る。傷一つつけるなよ。警護を頼む』という物。短文だが向こうも切迫している事が伺える。
そうこうしている内に、門の向こうからクロ…Aが出てきた。ロボロが仕立てたドレスを身に纏ったまま。その姿は王女そのものの美しさだった。

「…皆様お久しぶりです」

そう口にした瞬間、「姫！ご無事でしたか！」「我が国に帰りましょう！」と野次が一斉に聞こえる。五月蝿いくらいだ。

「いえ。帰れません」

「何故ですか!?まさか脅されているのですか！それなら私達が此奴らを蹴散らします！」

「なりません」

「何故！」

ただ冷たく、静かに告げるAに、向こうの兵も戸惑っている様子だ。先程から交渉に行っていたオスマンも此方に戻り、届いたメッセについて説明したところ

「なん!?え、嘘やろ!?」

……と、かなり吃驚していた。まぁ当たり前の反応だよね、うん。
ふと目の前のAと兵の会話を聞けば、隣国は必死に姫を取り戻そうと、Aは必死に国を抜け出そうとしているところが伺える。

「国王の命令です！お戻りに…」

「致しません。先程から言っているでしょう、私は自分の意志で此処にいるのです。何故自分の居場所を他人に決められなければいけないのですか？私は自分の居て心地のいい場所にいます。好き好んで悪い場所に行くほど馬鹿じゃありません」

「しかし…」

「では、これから言う事をよくお聞きになってくださいね？」

.

.

.

「驚いたな。本当にあれで兵がいなくなるとは」

「そこまで凄いことをしたつもりは無いんですけど…」

「いや、凄いわ。姫サマサマやな」

オスマン達の様子をトントンとロボロと共に、上の展望台から見ていたが、指示を出すAは華麗で勇ましかった。つい見惚れるのを許して欲しい。

『全員退却!!!この指示を聞かぬ者はそれ相応の処罰が下るでしょう!!!』

姫、という権力と彼女の持つ威厳・尊厳。そして何より人望が齎した結果だろう。つい言葉を失ってしまったぐらいに。

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突然の作者タイム許してください……。

兵の撤退の仕方が思い付かなくてこうなりました←
戦っちゃいけない気がしたので…。

それだけです、では続きを！