【wrwrd!】とある一国の非日常【長編小説】 (ページ2)

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「おいトントン全く、どうなっているんだ」

「と、言われましてもねぇ、グル氏…俺らも危険って事やろ？」

時は××世紀。
グル氏と呼ばれるこの国を統べる者と、トントンと呼ばれる書記長は城のだだっ広い廊下をカツカツと歩きながら零した。

どうやら最近、隣国ではウィルスが流行っているらしい。この城の医療班・しんぺい神は「広まりは遅いしペストと似てるから対抗薬作っとくけど、致死性高いから気を付けてねぇ～」と言っていた。

「ペストと近いのか…」

「ノミには注意やね。ちょっと皆に情報廻しとくわ」

「頼む」

トントンが情報室に向かった直後、自分の真横の扉が開いた。見えたのは緑パーカー。

「あ、グル氏」

「おう。ゾムか」

「珍しいな、一人なんは。トン氏は？」

「情報室に。最近ペストと近いウィルスが流行っているらしくてな」

「あぁ……」

少し顔を顰めるゾム。当たり前の反応だ。

「恐らくこれから収集のベルが鳴るだろう」

俺がそう言った直後にベルが城に鳴り響いた。それを聞き、暗黙の了解のように俺らは会議室に足を進めた。

「ん～…戦うんやったらええんやけどなぁ」

「ははは、流石戦闘狂やな！」

「ほんまのことからしゃーないやろ!?」