第五十話 ページ5
(side.O)
きっと、このストラップに何か手掛かりがあるはず。
俺のもう一つの能力、サイコメトリーは物体に残された残存思念を読み取ることが出来る力。
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『今夜21時に、咲ヶ崎港に来い。ただし、このことは他言無用で約束の場所にも一人で来るように。我々の条件に従ってくれたら、この男は無事に返す』
『こんばんは。パイロキネシスのお兄さん。いや･･････紅姫様』
『タイムリミットは21時。もし、間に合わなかった場合や僕たちの条件に反した場合は･･････』
『うっ･･･あああああぁぁ！！！』
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大「･･･っ！ハァ･･･ハァ･･･！」
カ「大丈夫か？」
大「ああ･･･咲ヶ崎港だ。翔ちゃんはそこに行った！」
カ「あいつらに連れて行かれたのか？」
大「違う。翔ちゃんは自分から出て行ったんだ。ニノを人質に取られて･･･無事に返して欲しかったら一人で来いって言われて」
カ「でもここの警備は万全だった。監視カメラも止められて、智から鍵を盗んでこの部屋を開けた･･･考えたくないが、うちの連中の誰かがやった可能性が高いな」
大「ああ。俺もそう思う。とりあえず、咲ヶ崎港に行ってみよう。そこでまた何か分かるかもしれない」
その言葉にカナタが頷くのを確認してから、互いにテレポートで目的の場所へと向かった。
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真夜中ということもあり、港には人影一つなく辺りは閑散としていた。
目の前に広がる海は、夜の闇に溶け込むように漆黒に染まっている。
カ「微かにだが、覇気が感じられる。間違いなく、奴らはここにいた」
大「うん。翔ちゃんの覇気も感じる。ここで、翔ちゃんは･･･奴らに連れ去られた」
そう言葉にしてみると、また怒りと悔しさと悲しみで胸がいっぱいになって。
冷静でいられなくなる。自分自身を責めて責めて責め続けてしまう。
そんな様子の俺を見兼ねたのか、隣からカナタの小さな溜息が聞こえてきた。
カ「おい。今は一つでも多く手掛かりを見つけ･･･おい！これ！」
カナタの右手が、こちらに突き出される。
そこに握られていたのは、
俺の胸ポケットから消えた、あの部屋の鍵だった。
続く
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れな(プロフ) - この作品が大好きですのでいつかまた話の続きが見られる日をお待ちしてます。 (2020年4月21日 16時) (
レス) id: e5a85e3091 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - はじまして。楽しみに更新待ってます。 (2020年1月4日 18時) (レス) id: 8b6e64cb6f (このIDを非表示/違反報告)
迷いネコ - あー懐かしくって泣きそうです(´；ω；｀)おかえりなさいです！またちょっとずつ作品を追わせて頂きます！！ (2019年5月18日 10時) (レス) id: 31e82aa209 (このIDを非表示/違反報告)
ふなっしょー(プロフ) - スイミーさんの作品はどれも大好きでいつも読ませていただいています。特にこのシリーズは毎回更新が楽しみでした！お忙しい中、またお話の続きを書いてくださりありがとうございます。これからもスイミーさんのお話を楽しみにしています！ (2019年5月12日 22時) (レス) id: 8aaa700fce (このIDを非表示/違反報告)
スイミー - 翔らんさん» 翔らんさん初めまして！そう言って頂けてとても嬉しいです！！少しずつですがまた頑張ります！引き続きお願いします！ (2019年5月12日 16時) (レス) id: 1ddc205a07 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：スイミー | 作成日時：2019年5月9日 21時
