第四十六話 ページ1
(side.S)
櫻「·····サイキックスティール」
ナ「その通りだ。エレクトロキネシスであるカグラの能力の一部を、この男に封じ込めたのさ」
得意気に話す彼に、奥歯をギリッと噛む。
この世に存在する特殊能力の中で最も扱うことが困難だとされているサイキックスティール。
まさか、本当に実在したとは·····
でも、これでニノが能力者でないということが明白になった。
俺が以前見た予知夢の謎も解けた。
もっと早くあの予知夢の意味を理解していれば、この最悪な状況を逃れることが出来たかもしれないのに·····！
ナ「彼は想像以上に能力を上手く使ってくれている。能力者としての素質が十分備わっているな。このまま、彼を我々の仲間として迎えたいくらいだ」
ナギの本気ともとれるその言葉に、息を呑んだ。
櫻「·····ふざけんな！約束が違う！」
ナ「なんだと？」
櫻「お前らの狙いは俺だろ！ニノは何も関係ない！今すぐニノを解放しろ！」
ナ「それは出来ないな。彼にはまだやってもらいたい仕事がある」
櫻「これ以上ニノに何かしたら許さない！」
.
.
.
ビリビリビリッ
.
.
.
櫻「うああああ！！」
さっきよりも強い電流が、全身を駆け巡る。
意識が遠のきそうになるのを必死で堪え、
目の前にいるニノを見つめた。
ナ「君があまりにも大きな声で騒ぎ立てるから、彼が怒ってしまったじゃないか」
櫻「ニノ·····目を、さませっ·····」
グ「あはは、無理だって」
櫻「ニノっ·····俺だよ！目を覚ませ！ニノ！！」
そう叫ぶ自分の目から、自然と涙が零れ落ちていく。
ぼうっと霞む視界の中に、無表情のニノが映る。
変わらず漆黒で染まっているその瞳に、悔しくて涙が止まらなくなった。
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今後、カグラのセリフは「グ」で記載させて頂きます。
サイキックスティールについては、パート1の最初の「設定」をお読み下さい。
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れな(プロフ) - この作品が大好きですのでいつかまた話の続きが見られる日をお待ちしてます。 (2020年4月21日 16時) (
レス) id: e5a85e3091 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - はじまして。楽しみに更新待ってます。 (2020年1月4日 18時) (レス) id: 8b6e64cb6f (このIDを非表示/違反報告)
迷いネコ - あー懐かしくって泣きそうです(´；ω；｀)おかえりなさいです！またちょっとずつ作品を追わせて頂きます！！ (2019年5月18日 10時) (レス) id: 31e82aa209 (このIDを非表示/違反報告)
ふなっしょー(プロフ) - スイミーさんの作品はどれも大好きでいつも読ませていただいています。特にこのシリーズは毎回更新が楽しみでした！お忙しい中、またお話の続きを書いてくださりありがとうございます。これからもスイミーさんのお話を楽しみにしています！ (2019年5月12日 22時) (レス) id: 8aaa700fce (このIDを非表示/違反報告)
スイミー - 翔らんさん» 翔らんさん初めまして！そう言って頂けてとても嬉しいです！！少しずつですがまた頑張ります！引き続きお願いします！ (2019年5月12日 16時) (レス) id: 1ddc205a07 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：スイミー | 作成日時：2019年5月9日 21時
