爆モテくんに言い寄られるのですが。Juri.T (ページ11)

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『はぁ……』

朝になってしまった。

準備も終え、いつでも家を出られるのだけれど、

『出たくない……』

ママ「A？行かないの？」

『〜〜〜っ、行ってきます』

ママからの"何してるの？"的な感じに負けてしまった

エントランスに行くと、

樹「あ！来てくれた！おはよ！」

『…おはようございます』

樹「行こっか」

学校まで2人で並んで歩く

昨日は北斗くんが居たのに今は田中くんが隣に居る

この落ち着きの違いは何なんだろう

樹「Aちゃん朝から可愛いね」

昨日の北斗くんと歩いている時の落ち着く空間どこに行った？

朝からからかってくる田中くんの言葉に適当に返しつつ少し歩くスピードを早める

樹「あ、ねね、Aちゃんのこと詳しく教えてよ」

『…えぇ……』

樹「え！なんでそんなに嫌そうなのさ笑」

『何を教えればいいんですか』

樹「んーと、好きな食べ物とかー趣味とかー好きな芸能人とか！」

『好きな食べ物は甘いものが好きで、趣味は音楽を聴くことと、バスケです。好きな芸能人は特にいないです』

樹「バスケ好きなんだ？？」

『はい』

樹「今までやってたとか？」

『一応小中と前の高校で少し』

樹「え！めちゃくちゃ長いじゃん！」

『下手ですけどね』

樹「嘘だ、俺も昔バスケやってたんだよね、今度一緒にやらない？」

『ストレス溜まった時にならいいですよ』

樹「ははっ、もう今ストレス溜まってるんじゃないの？笑」

『…自分で分かってるんですね』

樹「まぁだからといって止めはしないんだけどね」

『…そんなにからかって面白いですか？』

樹「だからー、からかってないんだって」

『だって出会ってまだ何日かですよ？急に好きとか言われても信じられません』

樹「一目惚れっていうのがあるじゃん」

『あれってほんとにあるんですか？私あんまり信じてないんで』

樹「俺がAちゃんに一目惚れしてるからあほんとにある」

『それ以上言ったら今後絶対バスケしません』

樹「えぇーそれは嫌だから黙っとく」

やっと黙った

『…やっと着いた』

家から学校までってこんなに遠かったっけ？ってぐらい長く感じた朝でした。