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ベッドの上で天井を見つめている私は、今日で学校を休んで三日目である。
何故か。
本当に熱が出たからである。
潤に告白もせずにフラれた翌日は、ずる休みをした。
体調不良はあながち嘘でもないし、あまりに目が腫れていた私を見てお母さんは何も言わずに「ゆっくり休みなさい」って心配してくれた。お父さんも「無理するなよ」って言ってくれた。
その日は、夕べ返せなかったラインをポチポチ返して、途中で何度か潤から送られてくる返事につらくなったりしながら、体調不良を理由にあんまりスマホを見なかった。
その翌日、本当に熱が出た。
翔は知恵熱だろって大笑いしていた。なんてやつ。
そして今日、熱は下がったけど大事をとってもう一日休みなさいなんて言われて、気が付けば三日。
明日は土曜日で学校は無いから、一週間の半分以上潤に会わずに過ごすことになってしまった。
それはそれで、寂しいなぁ‥‥。
会っても苦しい、会えなくても苦しい。
潤に好きな人がいるって知る前までは、こんな気持ちにならなかったのにな。
恋って大変だ。恋ってしんどい。
それなのに。
ピロン
『Aがいないとなんか調子狂うわ
来週はちゃんと風邪治して来いよ』
「っ‥‥ばぁか」
こんな短い文章ひとつで、あっという間に私の胸を嬉しい気持ちでいっぱいにさせる。
恋ってすごい。
潤ってすごい、好きな人ってすごい。
私も、潤のことそんな気持ちにできる立場だったら良かったのにな。
嬉しくなって切なくなって、恋って忙しいな。
『そんなに私に会えなくて寂しいのかい』
『ばーか。委員会の仕事一人で大変なんだけど？』
『水やりだけじゃん』
『うるせぇ。来週は草むしりあんだぞ、来いよ』
『はぁい』
『ま、Aは無理せずちゃんと休めよ』
『ありがとう、休むね』
『ん。じゃあまたな』
『また来週ね〜』
感情がジェットコースターみたいで忙しいな。
私の心臓が、とくとく脈打ってる。
規則正しく同じリズムを刻みながら、今更ながらに潤のこと好きだって騒いでる。
全身に巡りながら、改めて大好きだーって叫んでる。
結局そこに戻ってくる私の気持ちは、たぶんこれからも変わらないんだろう。
潤の事大好きだって思いながら、いつかちゃんと昇華される日を待ってる。
テレビでは、関東地方は日曜辺りにそろそろ梅雨明けしそうですなんて言っていた。
私の恋はいつ晴れ渡るんだろうか。
そんな日、来るのかな。
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作者名：お塩
| 作成日時：2021年5月28日 16時
