冗談は顔だけに ページ35
「しっかりしてるから念押ししてくれたんだろ、Aさんが」
明後日な方向に炸裂する松潤節を被弾して、それぞれが言葉を無くす。
あの相葉ですら、えええ‥とドン引いた顔をしている。
あまりにもポンコツな松本の思考回路に恐怖を覚える始末だ。
どうやら確かに彼は噂の『Aさん』とは付き合ってないようだが、執着の仕方が何時もよりえぐいと相葉が呟く。
「じゃあお前彼女どうすんだよ」
「どうって別に、別れる理由がないし」
「浮気じゃねぇのそれは」
「‥男女でも友情はあるだろ」
流石にバツが悪い思いがあるのだろう。松本はちょっとだけ視線を泳がせる。
「あのさぁ、相手一般人なんだからほんと気を付けなよ？マスコミもそこまではしないだろってとこ普通に超えてくるときあるから」
「解ってるよ。それに、それはAさんの方が気にしてくれてる」
「ふーん、それで、さっきのは何がよっしゃ！ だったわけ」
無理矢理に話の本筋を戻すと、松本はあっけらかんと言った。
「木曜日に一緒に飯食いに行けるかもしれないから楽しみで」
((((いや‥‥、いやいや‥‥))))
予定が未定で仮定の段階でそこまで喜べるのはなんでだって話だよ、と四人は思う。
「まぁ、お前が良いならそれでいいけど、会社にも嵐にも彼女にも、もちろん『Aさん』にも迷惑かけるなよ」
わざわざ最後にその名前を入れなくてもいいだろうに、櫻井はわざとそう言う言い方をして念をしかと押した。
松本は解ってるよと頷いて、その話はなんとなくお開きになった。
その後、収録の合間にスマホを確認した松本は『木曜日オッケーです』というAからの連絡にスキップをしていた。
「ねぇねぇニノさん」
「なんだいなんだい翔さん」
「俺、是非小宮山さんに会ってみたいんだけど」
「え、マジ？ ‥行っちゃう？」
「行っちゃう？ 行っちゃう？」
「よーし、じゃあＪに時間と場所聞いとくわ」
「それ教えちゃうのが潤だからなぁ」
「で、翔さんは何企んでるの？」
「ん？」
「なんも無いわけないよね？ この間事務所に呼ばれてたし、チーフとなんか話し込んでたじゃん」
「おっまえよく見てんね」
呆れたようにとも、感心したようにとも取れる頷きをして、櫻井はにんまり笑った。わりと、人の悪い笑みで。
そんな会話がこっそりとなされていることを松本はなにも知らずに、その日を待っていた。
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お塩(プロフ) - ゆぃさん» ゆぃさん、一気読み疲れないですか？今後どんどん長くなる上に、どんどん何なのこの人たちってなるので(笑)ありがとうございますー！ (2021年10月3日 19時) (
レス) id: c86e5730cc (このIDを非表示/違反報告)
ゆぃ(プロフ) - 小出しもいいけど、一気に読めると尚嬉しいから 一気に出しても大丈夫ですよ~♪ (2021年10月3日 13時) (レス) @page29 id: 7a81be16ec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：お塩
| 作成日時：2021年9月29日 1時
