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その後一度神様潤くんが助けに来てくれるんだけど、Aちゃんの中に一回生まれた猜疑心が首をもたげてその手を取れなかった。
もうすぐ出てが届くってところで、Aちゃんがその手を引っ込めてしまった。
その瞬間の、潤くんの、顔！！
もう額に入れて飾っておこうって位の、驚きから悲しみへの変化にAちゃんの胸は痛くて痛くてたまんないんですよ。
だけどこんな気持ちのまま助けられたって私は何一つ納得できないってなる。
わりと頑固です、頑固なヒロイン好き。
で、なんで前世かいつの世か解らない自分を神様が求めていることが嫌なのかっていう感情の答えが、Aちゃんには見えてる。
Aちゃんを抱えて土砂降りの夜をひとっ飛びする赤い目のケット・シーは呟くよ。
「あいつはそんな簡単に死なないよ、神様なんでしょ」
「まぁ君は、面倒くさい感情持っちまったな」
そうして連れてこられた場所は、大野さんを封印している裏山の某所。
記憶にないのに知っている。
Aちゃんはまっすぐに歩いて一本の大きなケヤキの下に立つ。
だけど、どうしたら良いのか解らない。
視ることしかできない。
祓うことも戦うこともできない。
数百年前の自分が施した封印を解くことが正しいのかも解らない。
「君の血があれば大丈夫だよ」
「え」
「ごめんね、俺もだけど、『彼も』いっぱいいっぱいなんだよ、もう何百年も飢えてんだよね」
木の下に立ち尽くすAちゃんの真後ろに翔君。
その指先の爪が伸びて、真っ直ぐに振りかぶってくる。
理解した時、目の端に映った黒髪。
それが誰かなんて。
「Aっっ！！！！」
衝撃。
痛みだけど、生きてる。
喉を切られたのでは？
呆然と頭を振って顔を上げて、見えた景色に息を呑む。呼吸が止まる。
爪先から滴る赤は、海のように広がって。
雨でぬかるんだ茶色い土を黒く染めて、どんどんしみこんでいく。
立ち尽くす櫻井翔の足元に倒れているのは――
「カミ、サマ‥‥‥うそ、嘘、うそっ！！！！！」
脇目もふらず駆け寄って、その肩を抱く。
うつ伏せに倒れた彼から、ドクドクと流れ落ちていく赤い赤い血が。
「あーあ馬鹿だな。ま、でもコイツの血も混ざってるから良いか」
「‥‥神様、うそ、うそでしょ‥‥神様‥‥」
地響きがして地震のような揺れが一帯を襲う。
静まり返ったと思ったら、衝撃波。あっという間に辺りが停電して、また静寂。
「あー、よく寝たぁ‥‥」
ってなる。
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お塩(プロフ) - ゆぃさん» ゆぃさん、多分潤くんフッツーにドン引くと思うんですけど、やっぱり自分だけをずーっと推してるっていう激しさにニヤけてると思います。いやぁ余りにも会見の潤くんがカッコよかったのでこーゆーヒロインちゃんもそりゃ生まれますよ仕方ない仕方ない(笑) (2021年10月28日 12時) (
レス) id: c86e5730cc (このIDを非表示/違反報告)
ゆぃ(プロフ) - 主人公ちゃん笑える…笑笑 あの潤くんがタジタジとか面白い…笑笑 (2021年10月28日 11時) (レス) @page45 id: 7a81be16ec (このIDを非表示/違反報告)
お塩(プロフ) - さちこさん» さちこさんコメントありがとうございます！もう想像だけは逞しく広がりまくってます！事件の事実以外に深山が知りたがる存在がヒロインちゃんだといいな！と。まだ書きますホント妄想は無限ですね、お互いニヤニヤ楽しみましょう〜！ (2021年10月16日 16時) (レス) id: c86e5730cc (このIDを非表示/違反報告)
さちこ(プロフ) - 深山先生の幼馴染み！何ですか、その楽しい設定！！読みながらニヤニヤしちゃいましたよ☆いやぁ…妄想は無限ですね(笑) (2021年10月16日 15時) (レス) @page35 id: 037683b6b9 (このIDを非表示/違反報告)
お塩(プロフ) - ぺーさん» ぺーさんコメントありがとうございます！妖怪物良いですよねほんっとに大好きで毎回妄想しちゃうんです。ぺーさんの頭の中で彼らが元気なら良かったです！まだまだ続けますとも！妖怪物は毎回壮大になってしまいます(笑)是非またいらしてください！妖怪談義しましょう！ (2021年9月11日 17時) (レス) id: c86e5730cc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：お塩
| 作成日時：2021年9月11日 1時
