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たまたま収録の後、俺とＪが事務所に別件で用事があって同じ車に乗り合わせて向かった夕方。
赤信号で止まった車内からスモークの向こうの街並みを眺めていた俺の目に飛び込んてきた、信じられない景色。
カフェのオープンテラス席。
そこまで見知っているわけじゃないけど、見間違えのない顔がにこやかに誰かと話をしている。
彼女はちょうど道路を向いて、相手の男は背を向けて。
二人ともフォーマルな格好でタブレットを見せあってあーだこーだと楽しそう。
「ニノ？」
俺が息を呑んだのが伝わったのだろう、隣りに座っていた潤くんが俺の方を向く。
しまった。
そう思う間もなく、窓の向こう。
潤くんも同じように息を呑んだのが解った。
「‥なんで」
「潤くん」
「‥‥A」
福岡にいるはずのAちゃんが、そこにいた。
仕事で戻っていたのかもしれない、でも違うのかもしれない。平日の夕方のカフェのテラスで、男と二人楽しそうにして。
信号が青に変わる。
車が滑るように走り出す。
だけど、多分潤くんの気持ちはあの交差点にポツンと置き忘れられたようになってしまった。
ああもうどういうことなんだよAちゃん！
「Ｊ」
「なに」
「大丈夫？」
「なにが。大丈夫だよ、俺は」
「でも」
「ニノ」
「‥」
「もういいから。ありがとな心配してくれて」
もういいってなんだよ潤くん。
実家知ってるから手紙出してやるって意気込んでたあなたはどこ行っちゃったわけ。
俺が口出して、手を出して、ちょっかいかけることじゃないのかも知れないけど。
でも、今のままじゃ駄目だってのは、わかるよ。
そこからの俺のまさに八面六臂の大活躍をさぁ！
いつか潤くんが『その男、松本潤』とか『ＭＪヒストリー』とかそう言う自叙伝を出す時は必ず一章丸々使って書き残してほしいくらいよ！
なんだってこんなに俺はＪに甘いかな！
それはまぁ兄さん達も一緒なんですけどね？
Ｊにそんな顔似合わないって！ 勿論そんな顔も色気満載で格好いいけどさ？
Aちゃんだって、いつもどこか寂しそうに笑う子だけど、本当は違うでしょ？
潤くんに10回くらいうまいメシ奢ってもらえばトントンかなって気持ちで。
「カフェラテ持ち帰りで」
俺の言葉に反応したのか、隣のテーブルの彼女が一瞬表情を変える。
こっち向けって思ったら案の定「まさか」って顔をしている。
「あれ？ Aちゃん久しぶり」
さぁやりますか！
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ゆかり - 潤君素敵です (2022年9月11日 17時) (
レス) @page44 id: c109875420 (このIDを非表示/違反報告)
お塩(プロフ) - いくさん» いくさんコメントありがとうございます！えっえっニノ担さんですか！私はＪ担推しでニノを宗教だと思っている人間ですので、ニノ担の方に好きになってもらえるなんて最高です！！ありがとうございます！！別ページに幸せな結末もあるのでもし宜しかったらそっちも是非！ (2021年10月31日 20時) (レス) id: bdf4956e41 (このIDを非表示/違反報告)
いく(プロフ) - 悲しくて泣きながら読んでました。お塩さんのお話し読んでから、ニノ担でしたが、Jが大好きになっちゃいました。 (2021年10月31日 19時) (レス) id: b9250881d5 (このIDを非表示/違反報告)
お塩(プロフ) - りえさん» りえさんコメントありがとうございます！すみません、すぐ分かるあそことは『世界は二人のために色づいて』というハピエンページです！ハピエンページということは、そういうことです！是非是非いってらっしゃいませです！！ (2021年10月31日 18時) (レス) id: c86e5730cc (このIDを非表示/違反報告)
りえ(プロフ) - くるしい、かなしい、と思いながら読みました。でも「多分すぐわかるあそこ」が分からない…どこなのでしょう。 (2021年10月31日 17時) (レス) @page29 id: 99c0de9694 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：お塩
| 作成日時：2021年9月1日 22時
