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久し振りに通された潤の部屋。
シャワーと食事を勧められたがAは首を横に振った。
「疲れてるだろ？」
「ううん‥‥ごめん嘘、疲れてるけど、でも先に話をしたい」
そう言って潤を見つめると、彼は諦めたように大きくため息をついて、ソファに座ったAの隣に腰をおろした。
話をしたいと言ったもののどう切り出せば良いのか迷うAは、潤の視線が自分の手首に向けられていることに気づいていない。
「、潤？」
そっと触れてくる温かく大きな掌。男性らしいのに繊細な仕草の指先がAの手首を優しくなぞる。
「さっきの、痕にならなくて良かった。痛くない？」
「あ――うん大丈夫、ありがとう。あの潤、私ね」
「待った。俺から話しても良い？」
遮られて、真っ直ぐに見つめられると嫌とは言えない。
Aもしっかりと潤を見つめ返して、小さく頷いた。
「まずはごめん」
その言葉にきょとんとしたAを手で制すると、潤は言葉を繋げていく。
「俺から連絡するっつって二週間も開けちゃって、ごめん‥‥不安だったろ」
そう言ってAの頬を手の甲で撫でていく潤の瞳が僅かに揺らぐ。
その通りなのに頷けなくて俯いたAは、自分がそう思う資格なんてないと考えていて、その思考を潤に読まれないように必死だった。
「俺さ、Aがニューヨーク行くって全部決めてから言われてショックで、毎晩あそこで呑んでた、べろんべろんになるまで」
「え、クラブで？」
「そう。ほぼ毎晩全員付き合ってくれんの。多大な迷惑かけちゃったから」
「そう、だったんだ‥」
「Aに向き合うのが怖くて、今度は明確に別れを切り出されるかもって思ったら余計に」
「潤、そんな」
「俺は答え決まったよ。Aは？」
小首を傾げて上目使い。
その表情も仕草も絵になって、Aは久しぶりの潤の威力に頬が熱くなるのを感じていた。
「‥‥うん、決まってる」
たとえお互いの答えが違ったとしても。
あと一か月半だけだとしても。
それでも。
「潤と一緒に居たい」
「別れる気は無いから」
二つの言葉が重なってお互いに顔を見合わせる。
先に気持ちを切り替えたのは潤で、Aの肩を抱きながら優しく言葉を紡いでいく。
「俺は別れない。あと一か月半しかないんじゃ、その間は片時も離れたくない」
「潤‥」
「二週間もあけちゃったの、ほんと下手こいたと思ってる」
困ったように笑った顔もAを惹きつけてやまなかった。
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お塩(プロフ) - ゆぃさん» ありがとうございます！って、ゆぃさんまで何を仰る！(笑)私ニューヨーク行ったことないので‥‥(笑)でもタイムズ・スクエア前に立たせるだけで絵になる潤くんですよね、それを見たいです(笑) (2021年9月28日 11時) (
レス) id: c86e5730cc (このIDを非表示/違反報告)
ゆぃ(プロフ) - 完結お疲れ様でした~ NY編…いいです~♪ (2021年9月27日 13時) (レス) id: 7a81be16ec (このIDを非表示/違反報告)
お塩(プロフ) - さちこさん» さちこさんコメントありがとうございます！ほんっと格好いいですよね見事に落ちました(笑)全曲は流石に書けませんでした、そこまでネタが思いつかなくて‥。えっ、NY番外編っ！？えっそんなそんな(笑)でも少し妄想しちゃいました、タイムズスクエアの二人ですね成程！ (2021年9月25日 21時) (レス) id: bdf4956e41 (このIDを非表示/違反報告)
さちこ(プロフ) - お塩さん、完結おめでとうございます！こちらのお話も大好きです♪untitled、ほんとカッコいいですよねぇ…全曲のお話書かれるのかと勝手に思ってたので、完結って見て「えぇ( ﾟДﾟ)」ってなっちゃいました(笑) NY番外編、気が向いたらお願いします(笑) (2021年9月25日 8時) (レス) id: 037683b6b9 (このIDを非表示/違反報告)
お塩(プロフ) - ゆぃさん» ゆぃさん返事遅くなってすみません！！ 同僚はものの見事に当てウマですほんとすみませんって気分になりつつ、あれはもう潤くんのイケイケ具合を楽しんで頂ければオッケーです！！ ね、どう思ったんでしょうかね‥(笑) (2021年8月28日 2時) (レス) id: bdf4956e41 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：お塩
| 作成日時：2021年8月11日 4時
