【ハイキュー】迷い込んだ悪女さん【悪女主】

「好都合」 ページ11

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私の最近の日課は、最終下校の時間まで教室にいることだ。



だって、面白い(・・・)ことがあるから。




その面白いってことは…





「隠すだけじゃつまんないよねー」




「カッターで切り刻む？」




「えー、でもそしたらまたうちら責められるじゃん。いじめだって思われないことにしないとさー」




「石でもいれてやる？」




「いいじゃん、そうしよー！」




画面に写る、“望月“と丸っこい字で書かれた上履きを持った3年の女たち




体育館の裏側などはこういうことが起こりやすい。




だからカメラを仕掛けている。カメラはスマホと連動している。




だったら家に帰ってみればいいと思う人もいると思うが、この醜い行為が、この私がいる学校で行われていると思うと、面白くてしかたがない。




カメラを見るのをやめて、窓から女たちを見る。





わざわざ尖ってる石いれるなんて性格悪〜





ニヤニヤしながらその様子を見ていると、





望月「…あの」




耳に残る甘ったるい声が聞こえてきた。




後ろを振り替えると、出来れば入部するまで会いたくなかった人物が立っていた




低い身長に茶色の髪は高いところで横結びされている





………子供っぽい。





私がそんなことを考えていると、彼女は固まっていた






『あの…？』




望月「…あっ、あの！もう最終下校過ぎてますよ…？」





その言葉に内心ムカついたが、無理矢理笑った





てきとーな会話をしていたら





望月「私は望月花音。貴女は？」




…めんどくさ




『私は篠原Aです』





望月「そっか。ねぇ、Aちゃんって呼んでもいい…？」




…はぁ、いやだなぁ。




『はい、全然いいですよ。

よろしくお願いします、望月先輩！』





望月「花音でいいよ！」




『…ありがとうございます。花音先輩』



なーんて思ってるわけないじゃん




望月「ところでAちゃんは、何で外を見てたの？」




『……外を見てると面白い(・・・)んですよね』




貴女がどれだけ嫌われてるのか分かるし。




彼女は何かを考えたのか頷いている。




…ほんと、単純でバカだなぁ。




そうだ、イラついちゃいけない。




望月先輩から話しかけてくれるなんて、ラッキーじゃん





そうそう、これは好都合。






このチャンスを、逃しちゃいけない。






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