鬼灯の冷徹小話集☆その六 (ページ43)

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小話　許しの歌〜鬼灯〜ページ43

貴女「〜〜〜♪」

地獄に似つかわぬ美しい旋律

獄卒のAが歌っていたのだ

曲は、「アメイジング・グレイス」

オペラで有名な曲だ

それに聴き入る亡者たち

中には涙を流す者もいる

彼女が歌っている間は、荒ぶる亡者も大人しかった

鬼灯「地獄でその歌を歌わないッ！！」

ヒュー

スポンッ

歌っていたAの口にチョコパイがストライク

鬼灯だった

亡者たちも追い払ったあと、

Aをつかんで引っ張る鬼灯

閻魔殿ロビーに連れてきた

そして始まる説教タイム

鬼灯「貴女どういうことなんですか！あれじゃただのコンサートで、呵責のかの字にもなりませんよ！」

貴女獄卒でしょう！と彼は言う

貴女「でも、あの曲聞かせれば、改心する亡者も出てくるかなって…」

鬼灯「そんなのはラジカセで曲流せば十分でしょう！貴女がわざわざコンサートする必要ないですよ！」

貴女「でも…」

鬼灯「それにアメイジング・グレイスは許しの歌ですよ？地獄で許しの歌とかナイでしょう」

貴女「じゃあ、アヴェ・マリアは？」

鬼灯「同じですよ！それにアレ賛美歌じゃないですか！地獄で神に祈る歌とかナシですよ！」

貴女「…はーい」

心に響く歌を聞かせれば、改心し転生率もあがる

一揆が起きる回数も減る

そう思っていたA

しかし鬼灯のお叱りを食らい、渋々やめた

鬼灯「それに…貴女の歌を聞いていいのは、私だけですから」

という鬼灯の呟きにも気づかず…

コナンの映画の「線上の楽譜(フルスコア)」からです