小話 クレーマー〜鬼灯〜 ページ28
貴女「……」
Aは苛立っていた
なぜなら…
女「かわいそうだとか思わないわけ!?」
女の亡者が、がなり立てていたからだ
女「こんな若くして亡くなって…生き返らせてよ、不公平じゃない!!」
どうやら女は、自分が死んだことに納得できず、
当たり散らしているようだ
女「いいから、アタシを生き返らせなさいよ!」
貴女「ッ!!」
バチーンッ!!
Aの平手打ちが、ついに飛んだ
貴女「いい加減にしなさいよ!!」
ぐわんぐわん
女の亡者は、彼女の強烈なビンタにフラフラしている
Aは白装束をグイッ、と荒々しく引き寄せた
貴女「そんなに生き返りたいならやってやるよ!」
実はそういう技が使えるA
不慮の事故などでまだ寿命がある者を
現世に戻す役割もあるからだ
女「ほ、ホントに…?」ピヨピヨ
貴女「ただし!あなた肉ないけどね!若い云々の前に、ホネホネの怪物になるけどね!!」
女はすでに火葬されているため、
体は残っていない
そんな状態で復活の術をかければ、
まず間違いなく大騒ぎになるだろう
貴女「ドラクエ知ってる?その敵キャラの中に、ガイコツの魔物がいるんだよ?あなたそうなりたいの?」
女「ひっ…!ガイコツの…魔物…!!」
そう、いわば、ドラクエなどの「スケルトン」状態になる
女は、自分がホネホネで生き返って大騒ぎになるのを想像し
青ざめた
女「わ、分かったわよ!ここにいればいいんでしょ!!」
半ば逆ギレしつつも納得した亡者
貴女「あ、あとさ…」
女「な、何よ」
貴女「何で自分かわいそうとか思ったわけ?こんな美人がー、とか?うーわイッタ〜」
女「〜〜〜っ、早く連れてって!!」
Aの追い打ちに、女はそう叫び、
獄卒について行った
貴女「ふー、一件落着」
鬼灯「Aさん、お疲れ様です」
貴女「別にホントに生き返らせても良かったんだけどね〜」
鬼灯「それやると現世大騒ぎになるので、ちょっと…それにご法度ですし」
一度死んだ者を生き返らせるのは騒ぎになる上
色々と問題になる
貴女「いっちょ騒ぎでも起これば、ああいうのは…」
鬼灯「言いたいことは分かりますがダメです」
貴女「はーい…」
渋々納得したA
ただ、彼女が言った
「ホネでも生き返りたいの?」
というフレーズは
似たような亡者に効果的だったとか
原作からです
いるよねあーいう面倒くさい奴、って話
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作者名:Nami☆ | 作成日時:2024年2月5日 7時