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小話 不思議ちゃん〜鬼灯〜 ページ27

貴女「地獄は自由だな〜」


そうひとりごちる獄卒、A



彼女は生前、大変だった


貴女『あはは、そっかぁ、お腹すいたのかぁ』


子犬と戯れるA


だが、ただ戯れているだけではなく


動物の気持ちが分かった


貴女『ん?今日は意地悪された?そっかぁ、大変だったねぇ』


とか


貴女『え、そんなこと言われたの?悪ガキだねぇ』


といった感じだ



それを見た近所の子や大人が、彼女を気味悪がり


いつしか彼女は孤独になった


貴女『ねぇ、何でかな?』

子犬『人間はみんなそういうの嫌がるみたい』


あぅあぅ、という子犬


貴女『君は離れたりしないよね?』

子犬『もちろん!』


あう!と元気に言う子犬


この子といればひとりじゃない


寂しくない


彼女はそう思った


しかし…子犬はいなくなった


誰かが、子犬を連れていったのだ


貴女『私の友だち…返して…』


涙ながらに訴えたが、子犬の飼い主になった人は

あっちへ行け、と彼女を迫害した



Aは、二度とその子犬に会えなかった


失意の中、さらに悪いことが…


父親『この子には悪いものが憑いてるんだ!』


父親が、彼女を異端児扱いした


みんなでAを叩いたりした



ついに、Aは死んでしまった



彼女の死を悼み、仲の良かった動物たちが

彼女を殺した人間たちを襲った



その動物たちもまた、

捕獲されたり、駆除されたりした



悲しい事件だった



ちなみにその動物たちは、今は不喜処で働いている


シロ「新卒の犬たちが言ってたの、このことだったんだ」

柿助「Aさん、大変だったなぁ…動物と話しただけで…」

ルリオ「動物と話した“から”だろ」

貴女「やっぱ嫌なのかな…」


鬼灯「嫌というより、怖いんだと思います」


そう言いながら、鬼灯がやってきた


貴女「現世でも普通に話せたらいいのに」

鬼灯「それはそれで騒ぎになりそうですがね」


現世でもバウリンガル、

ニャウリンガルといったものがあるが

あれもどこまで正確か分からない


直接話せる地獄の、なんと自由なことか

しかも地獄では普通に動物が話すので

誰も気味悪がらない
 


特に鬼灯は動物好きなのでなおさらだ


鬼灯はAを優しく抱きしめた


彼女の心の傷ごと


彼女はそんな鬼灯に惹かれ


仕事に向かう


愛しい鬼灯とともに…



前に「志村どうぶつ園」に出てたハイジさんのイメージです
あの人今どうしてるかな…

小話 クレーマー〜鬼灯〜→←小話 キセル〜鬼灯〜



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作者名:Nami☆ | 作成日時:2024年2月5日 7時

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