小話 捨てられた令嬢〜鬼灯〜 ページ46
貴女「…え?」
ある日、Aは絶句した
自宅の前に、自分の荷物が出されていたのだ
貴女「私の家…なのに」
中にはAの彼氏がいる
帰りを待ってるはずなのに
Aは彼氏に電話した
彼氏『…なんだよ』
貴女「なんで私の荷物出てるの?これどういうこと?」
彼氏『なんでって、邪魔だからだよ』
貴女「邪魔って…」
すると、電話の向こうから、「ユウジぃー」と
女の声がした
女『電話だれー?』
彼氏『元カノだ』
女『えー?未練タラタラ、まじウケる〜』
彼氏『…そういうことだから、じゃあな、あ、荷物は処分しとけよ』
ブツッ
プー、プー…
Aは、しばらく立ちすくんだ
中から男女のイチャつく声
少し前まで恋人だった男の…
いや、もしかしたら…、だいぶ前から…
貴女「………」
Aは泣きながら、自分の荷物をゴミ捨て場に運んだ
そして、公園で一人、ぽつんとして考えた
…女がいるのは、百歩ゆずって構わなかった
でも、こんな仕打ち…
それになぜ私の家を…
ああ、そうか…もとから乗っ取る気だったんだ
銀行にまだ残高はあるが、…これからどうしよう
??「…どうしました?」
そこに、男が声をかけてきた
貴女「ああ…ちょっと恋人と…」
??「その恋人は、女性をひとり公園に置いてきぼりにする人なんですか?」
貴女「終わった関係なんで…」
??「………」
すると、男はAの手を取った
??「今日は寒いですよ、私の家にいらっしゃい」
Aは、その手を払えず、男について行った
鬼灯、というその男は、Aの話を静かに聞いた
鬼灯「ところで貴女、実はいいとこのお嬢さんでは?」
貴女「え、っと…それ言いましたっけ?」
実はAは、大手企業のお嬢さん
今まで人に言わなかったのは、
色眼鏡で見られたくなかったから
コネと思われるのも嫌だったし
自分でやっていきたかった
あんな男に言わなくて良かった
言ったら、一生飼い殺しにされただろう
でも、なぜこの人はわかったのか?
鬼灯「やっぱり…貴女のおばあ様と面影が似てるなと…」
貴女「え、私のおばあちゃん、だいぶ前に…」
鬼灯「その前に会った…のですよ」
今の微妙な間は…?
とにかく、Aは、しばらく
鬼灯のもとにお世話になることになった
鬼灯は、Aを恋人とし、
甘く甘く口づけた…
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作者名:Nami☆ | 作成日時:2024年1月18日 7時