鬼灯の冷徹小話集☆その五 (ページ32)

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小話　カメラ付きの…〜鬼灯〜ページ32

バシッ

また殴られた

けらけら笑う女獄卒たち

女獄卒１「鬼灯様に気に入られてるからって調子に乗るからよ！」

女獄卒２「叩かれてアザだらけがぴったりよ！」

女獄卒３「あーすっきりした、行きましょ」

やるだけやって去っていく彼女たち

いつもこうだ

鬼灯と距離が近い

それだけでこの仕打ち

貴女「……」

だんだん、Aは笑わなくなった

大王「Aちゃん、大丈夫？最近暗いけど…」

閻魔大王が、心配そうに声をかける

貴女「…大丈夫です」

唐瓜「そのアザとか、隠しきれてないぞ？」

茄子「誰にやられたの？」

貴女「…覚えてません」

身を守るのに必死で、顔まで覚えていられなかった

そんなある日…

鬼灯「Aさん、コレを」

鬼灯がAに渡したのは、

ひとつの美しいペンダント

鬼灯「ペンダント型のカメラです、音声も入ります」

どうやら、協力してくれるようだ

貴女「…ありがとうございます」

Aはそれをつけ、仕事に向かう

そして、あの３人が来た

女獄卒１「あ、いた♪」

女獄卒２「今日もやっちゃう？」

女獄卒３「やっちゃえ！」

Aは路地裏に連れて行かれた

そして始まるリンチ

殴られ蹴られ

ひたすら耐える

女獄卒１「あれ、何こいつ、こんなのつけちゃって」

女獄卒２「めかしちゃって」

女獄卒３「もらっちゃおうよ」

ぷちっ

ペンダントを取られた

またけらけら笑う３人

？？「ほぉ〜〜〜」

突然聞こえたバリトンボイス

ギョッ、とする３人

見ると、鬼灯がいた

鬼灯「こんなところでリンチとは…」

女獄卒１「…ほ、鬼灯様！？」

女獄卒２「こ、この子が急に倒れて！」

女獄卒３「こ、ここで休ませようと…」

明らかに苦しい言い訳

鬼灯「遅いですよ」

鋭い目つきで、３人を見る鬼灯

そそくさと去る３人

貴女「鬼灯さん、ペンダント…証拠…」

鬼灯「大丈夫ですよ」

そう言って鬼灯が出したのは、小さな機械

鬼灯「証拠の映像は、ここにあります」

アレは撮ったものを自動で送る機能がある親機、

コレはそれを受ける子機なのだ

つまりもし破壊されても、コレに映像は残る

後日、鬼灯は映像を全国放送し

３人は厳重な処分が下された

鬼灯「あ、そうだ、コレを」

鬼灯がくれたのは、アレと似たペンダント

今度は彼の気持ちだった

彼女の胸元で、キラッ、とペンダントが光った

あったらいいな２
ペンダント型おしゃれ