小話 特別なもの〜鬼灯〜 ページ31
獄卒「Aさーん、ちょっといいですかー?」
獄卒に声をかけられ、Aは振り返る
獄卒が近くに来ると、ちら、と左手首のブレスレットを見る
貴女「(…うん、この人は大丈夫)」
そう判断し、話に応える
このブレスレットは、特殊仕様で
「悪意」があるかどうか分かる
これが反応しないときは
悪意がない
これを持っているのは、Aだけ
これのおかげで、Aは円滑に関係を築いていた
だが、ある日…
女獄卒「Aちゃぁ〜ん」
やってきたひとりの女獄卒
ブワッ
貴女「!」
ブレスレットが一瞬黒く光った
「悪意」がある証拠だ
女獄卒「ちょっと来てぇ」
Aは嫌な予感がしつつついて行く
悪女「…アンタ、調子に乗ってんじゃねーよ」
やはり、悪意があったようだ
そう言うと、悪女は騒いだ
Aが自分をいじめる、と
騒ぎを聞いて、獄卒たちや鬼灯がやってきた
悪女「Aちゃんがぁ、愛されるのは私だけでいいとか言ってぇ」
それを信じ、
Aに非難の声を向ける獄卒たち
困惑するA
鬼灯「待ちなさい、Aさんを責めるのはまだ早いですよ」
悪女「そんなぁ、鬼灯様、信じてくれないんですかぁ?」
鬼灯「むしろ、悪意を持ってAさんに近づいたのは貴方のほうでは?」
悪女「え…」
鬼灯「その証拠に……Aさん」
鬼灯はAに呼びかける
Aは頷くと、悪女にブレスレットを近づけた
ブワッ
獄卒たち・悪女「!?」
鬼灯「やはり…」
悪女「な、何よそれ…」
鬼灯「Aさんが持っているこのブレスレット、悪意がある人には今のように黒く光るんです」
実はこのブレスレットをくれたのは鬼灯で、
Aが獄卒たちとの関係で困らないようにしてくれた
鬼灯「そもそもAさんは、“愛されるのは自分だけでいい”なんて言いませんよ」
Aの性格を知っていた鬼灯
鬼灯「さぁ、他に言い訳はありますか?」
悪女はいきなり、
ぶちっ!
Aのブレスレットを引きちぎった
貴女「っ!」
悪女「これで分からないでしょ!見えない悪意に苦しめ!」
あははは!と狂気じみた笑い方で悪女は言った
獄卒に連行される悪女
貴女「鬼灯さんがくれたブレスレット…」
鬼灯「大丈夫ですよ」
その後ブレスレットは鬼灯によりリメイクされ、
ペンダントになった
もちろん悪意も分かるものに
こんなのあったらいいなって
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作者名:Nami☆ | 作成日時:2024年1月18日 7時