鬼灯の冷徹小話集☆その五 (ページ29)

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続きページ29

後日…

鬼灯「Aさん、やり直しませんか」

貴女「……」ﾌﾟｲｯ

答えはNO

悪女の件は解決したものの、

鬼灯との関係はなかなか戻らない

鬼灯「……私は確かに、過ちを犯しました」

鬼灯は、悪女にだまされ

Aと別れた

鬼灯「しかし、あの人を恋人にはしていません」

何度か悪女に、

悪女『ねぇ鬼灯様、アタシを恋人にしてよ』

と言われた

しかし、Aが忘れられなかった鬼灯

別れても、好きだったのだ

それに、それで恋人を変えたら

あの神獣と同じになる

何より…

鬼灯「貴女と永遠にさよならなんて、耐えられません」

そう言うと、カッターを出す鬼灯

ギョッとするA

鬼灯「貴女に愛してもらえないなら…」

ぐっ、と刃を手首に…

Aは思わず、そのカッターを握って止めた

貴女「っ……何やってんの鬼灯さん！」

つい、付き合っていた時の自分に戻った

鬼灯が、元カレが

自分を傷つけようとしたから

それを望んでたわけじゃない

刃を握ってしまったため、手のひらが切れた

Aの手からしたたる血

鬼灯はその手をつかみ

ぺろり、と鬼灯は傷をなめた

そのあとに、ちゅ、ちゅ、と、

手に、愛おしそうにキスをする

貴女「ちょ…っ」

鬼灯「…やっぱり、貴女といる方が居心地がいいです」

どこかうっとりして言う鬼灯

彼は存外、甘えん坊なのかもしれない

鬼灯「貴女が、好きなんです…もう一度、私と付き合って下さい」

貴女「……」

Aは考えた

貴女「…そんなに…望むなら、……いいよ」

鬼灯「っ！！」

ガバッ、と顔を上げる鬼灯

その目、その顔は、喜びの色だった

そして…

ちゅっ

貴女「んっ」

次の瞬間には、鬼灯の唇が彼女に合わさっていた

キスされた、と気づくのに、

時間はかからなかった

鬼灯「もう二度と離しませんから、永遠に」

貴女「…それもはやヤンデレじゃん」

鬼灯「ヤンデレでも何でも、愛してるのは変わらないですよ」

そう言ってAを抱きしめる鬼灯

かくして、ふたりは元の鞘に収まった

前よりも甘々な日々

空いた時間を埋めるように

時には「いやん♥」な展開で

なんだかんだ夢主ちゃんが好きな鬼灯さん
ちなみにお面については
鬼滅の刃っぽい感じと思っていただければ