小話 さよならは嫌だ〜鬼灯〜 ページ27
貴女「次の方〜」
面接で待っている人に声をかけるひとりの女獄卒
ここで働く獄卒なのだが、彼女には秘密がある
彼女、偽りの名を使っているのだが、
本当の名前はA
そして…鬼灯の元カノだ
なぜ彼女がこんな生活を送っているのか…
それは、数カ月前…
ある悪女により、あらぬ疑いをかけられたAは
追放処分を受けた
しかし、自分のことよりも
悪女が他の獄卒に悪さしないか
それが心配で
正体を隠し、こっそりと戻ってきたのだった
この狐の面は、そのために用意した
面をつけている理由は、病ということにした
バレたら終わり、
それこそもう永遠にさよなら
その覚悟でいた
ある日…
またあの悪女が絡んできた
めんどくさいことになりそうだ
悪女が、逆ギレして金棒を振り回し
それがAの面に当たった
着けていた面がパコッ!と割れた
素顔を、獄卒たちが見る
悪女「!アンタ…」
鬼灯「貴女、まさか…」
このまま、双子とか違う誰かだと思ってほしい
しかし…
鬼灯「A…さん?」
ば、バレた…
悪女「きゃぁぁぁぁ!何でいるのよ!あ、さては…アタシに復讐しに来たのね!怖ぁい!!」
貴女「……っ」
かくなる上は!
貴女「さよならっ!」
ダッ
Aは走り出し、外に出た
バサッ
ポンチョの下に隠していた翼を広げ、上空に逃げる
鬼灯「Aさん、待って下さい!」
下から鬼灯が叫ぶ
だが気にせずぐんぐん上昇する
このまま桃源郷まで…
鬼灯「待てって…言ってんだろ!!」
ビュンッ
後ろから何かが風を切り飛んできた
そして…
ゴンッ!!
翼が折れる感覚、激しい痛み
貴女「…ていうか、コントロール良すぎ…」
ふらぁっ
ぐらぐら…
衝撃と激痛で意識がぼやける
ばすっ
誰かに受け止められた
鬼灯だった
鬼灯「…やっと、…………」
何か言ってるが、聞こえない
彼女は、意識を手放した…
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作者名:Nami☆ | 作成日時:2024年1月18日 7時