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貴女「鬼灯さま?何怒ってるんです?」
…何かが違う、何かが変だ
いつもなら、自分を見て抱きついてくるはず
それをよけて、彼女がスライディング
これがお決まりのパターンだ
なのに…
今目の前で起きているのは…
彼女に抱きつく白澤
嫌がりもしない彼女
鬼灯の中で、どす黒い感情が渦巻いた
白澤「昼間、Aちゃんから相談受けてさぁ、お前が振り向いてくれないって」
何を…言っているんだ
白澤「ねぇAちゃん、コイツやっぱ脈ないみたいだよ?」
本当に何を言っているんだ
貴女「そっかぁ…」
白澤「だからさ、コイツはやめて僕にしなよ」
Aにすり寄る白澤
……やめろ
白澤「コイツ負けず嫌いでさ、僕に負けたくないだけでAちゃんのこと何とも思ってないよ」
……違う、デタラメを言うな
白澤「僕のほうが、めいっぱい愛してあげる」
……ふざけるな!!
鬼灯「白澤さん…」
白澤「何……」
ドゴオォォッ
気づけば
鬼灯の拳は、Aのそばを通り抜け
白澤にヒットした
もんどり打ってシャチホコになる白澤
貴女「白澤さ…」
心配して駆け寄ろうとしたAを抱き寄せ
キスをする鬼灯
そして、問答無用でAを抱えて帰る
貴女「鬼灯さま、降ろして下さい!」
鬼灯「帰るまで降ろしません」
貴女「は、白澤さんが…」
鬼灯「Aさん」
貴女「はい?」
鬼灯「白澤さんと同じようにして下さい」
自分とアイツとで態度が違うなんて
自分には他人行儀でアイツは友達のよう、なんて嫌だ
自分にももっと砕けてほしい
もっとさらけ出してほしい
…好きな人だからなおさら
貴女「鬼灯さま……さん」
鬼灯「はい」
貴女「このあと…どうするの?」
鬼灯「お仕置きも兼ねて部屋に連行します」
貴女「にゃぁぁぁ!!」
もちろん、その日は帰さなかった
その後、白澤を締め上げてすべて吐かせた
あれは一種の賭けで
あれで鬼灯が来なかったら
彼女は白澤のもとに行くと…
そのことに
鬼灯はまた彼に拳を打ち込み
Aのもとに帰った
いつものように抱きついてきた彼女を
いつものようにかわした
かと思えば
今度は後ろから抱きしめて
鬼灯「抱きしめるのは私が先ですよ」
その愛情を向けるのは自分だけでいい
変なところでツンデレな鬼灯だった
ちょい変人な貴女
でもまんざらでもない鬼灯さん、的な
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作者名:Nami☆ | 作成日時:2024年1月18日 7時