小話 お掃除〜鬼灯〜 ページ1
ゴシゴシ…
今日はお掃除の日
獄卒たちとともに
Aも大釜の掃除
特にここは…
貴女「閻魔大王がよく落ちる場所だもん」
そう、
閻魔大王が何度も落ちる場所
もうあんなことないように
念入りに洗う
なのに…
貴女「…あれ、ここさっき洗ったはず…」
洗ったはずの場所がぬめっている
洗い方足りなかったかな?
と思いつつまた洗う
だがまた汚れてる
貴女「なかなか落ちないなぁ、この釜」
ふー、と汗を拭うA
その時
喝!!
と大声がして、
誰かが走り去る音がした
声の主は、鬼灯だった
貴女「あ、鬼灯さん」
鬼灯「貴女、汚れ足されてるのにいい加減気づきなさい」
どうやら、洗った場所に
誰かがまた汚れを足し
Aにひたすら洗わせていたようだ
それに気づかず、Aはひたすら洗う
その繰り返し
いたちごっこだ
走り去ったのは、その誰か
鬼灯「…私が見張っていれば、すぐ終わるでしょう」
貴女「ありがとう、でも困ったいたずらっ子だね」
鬼灯「いたずら…ですかね…」
その夜…
Aが磨いた釜に忍び寄る影…
手には油やら色々
ニヤリ、と笑い、釜に入れようとした
その時、
ガバッ
突然、網が現れ
その人を捕らえた
鬼灯「やはり貴方でしたか」
鬼灯の声がし、ギョッとする犯人
カチ、と明かりをつけると、そこには一人の鬼女
鬼女「鬼灯様、いや、これは…」
鬼灯「Aさんに嫌がらせしてたの、貴方ですね?」
Aが気づかないのをいいことに
油を足し
ひたすら洗わせていたのは彼女だったのだ
鬼灯「さしずめ、Aさんが洗った釜に閻魔大王を落とし、Aさんが手を抜いた、とでも言う気だったんでしょう」
鬼女「うっ…」
図星のようだ
鬼灯「なぜこんなことをしたんです?」
鬼女「あ…アイツが!鬼灯様になれなれしいから!」
どうやら嫉妬による犯行だったようだ
鬼灯「それは私が言ったんですよ」
鬼女「え…」
鬼灯「好きな人には、楽にしてほしいですからね」
鬼女「す、好きな……うぅ…」
鬼女は、自分の愚かさに
涙を流した
翌日、烏天狗警察に連行された鬼女
事実を知ったA
貴女「…好きな気持ちが暴走すると怖いね…」
鬼灯「私も暴走しそうですよ」
貴女「何が?」
鬼灯「貴女への想いが」
鬼灯はそう言うと
部屋に彼女を連行し、
甘々にするのだった
お掃除邪魔する奴いるよねって話
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作者名:Nami☆ | 作成日時:2024年1月18日 7時