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小話 偽装カレシ〜鬼灯〜 ページ46

貴女「…今なんて?」


Aは固まった

今しがた自分に向けられた言葉が信じられない


獄卒「だから、お前マジメすぎてつまんねぇんだよ!」


…マジメで何が悪い

仕事にひたむきで何が悪い

すると、そのそばに女性の獄卒が来た


女獄卒「Aちゃーん♥」


それは、Aと仲のいいはずの女獄卒

ニタニタした笑顔でこちらを見る


貴女「…何で…」

女獄卒「ごめんなさぁい、私彼と付き合うことにしたの!」

貴女「…親友、だよね?私たち…」

女獄卒「そうよ♪だから親友(・・)として応援してね♥」


彼女は、もとからAの彼氏を狙っていたようだ

そして、「親友」として近づき、かすめ取った

Aは言葉が出なかった


親友だったのが、こんな…


そのあと、ひとりになったAに

声をかけてきたのは…

鬼灯だった


鬼灯「…それなら、私とどうですか?」


話を聞き、彼は言う


貴女「どうって…何を?」

鬼灯「恋人役」


忙しい人が、自分のために偽装カレシ?

…だが、それでもいい

今はこの気持ちをなんとかしたい

しばらくしたら、鬼灯さんも恋人役はオールアップだ

申し訳ないが、それまでは…

偽装でもいい


貴女「…はい」


その後、しばらくは鬼灯が恋人役をしてくれた

傷心を紛らわすには十分だった


ある日…

鬼灯「…Aさん、私…恋人役はもう嫌です」


切なげな顔で、鬼灯は言った


貴女「…そっか、今までありがと、楽しかったよ」


あぁ、また振られるんだ


鬼灯「…何を言って…」

貴女「別れるんでしょ?はい恋人役おつかれちゃん」


そう言って背を向けるA


ガシッ


そのAの手を、鬼灯がつかんだ


鬼灯「…別れるなんて嫌です」

貴女「は?何言って…」

鬼灯「私は!貴女の本当の恋人になりたいという意味で言ったんです!」


Aはポカンとした

恋人役はもう嫌って、そういうこと…?


貴女「…無理だよ」

鬼灯「なぜ!」

貴女「私の恋心は、もう機能しないの!」


ムギュ


鬼灯「だったら、復活させます、貴女の恋心」


鬼灯は腕に力を込めた


鬼灯「何がなんでも私を好きになってもらいます!」


…………


こんな人…今までいなかった

男性不信にすらなりかけていた

きっと鬼灯(このひと)も同じなのだと

勝手に思っていた

…信じてもいいんだろうか

鬼灯さんを

その言葉を


鬼灯を見上げると、待っていたように唇を奪われた

そして…心も…

続き→←小話 きつねの話〜檎〜



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(プロフ) - 偽装カレの続きがあったらいいな (12月9日 6時) (レス) @page46 id: d5d529a22f (このIDを非表示/違反報告)
- 冨岡さんいいですよね。私の最推しは伊黒さんです。 (12月2日 3時) (レス) @page38 id: e739b2c63b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Nami☆ | 作成日時:2023年11月13日 10時

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