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小話 きつねの話〜檎〜 ページ45

貴女「ねぇ、檎ちゃん」


ある日、Aは檎にたずねた


貴女「檎ちゃんはキツネが出てくる話ってどこまで知ってる?」

檎「キツネが出てくる話…そうじゃのぅ…」


ふーっ、とキセルをひとつふかし、檎は考える


檎「…“ごんぎつね”は有名じゃの」

貴女「あー、アレね…」


ごんぎつねは、いたずらばかりしていたキツネが、最終的には主人公に撃たれる、悲しい話である


貴女「ウナギ逃がした代わりにって、松茸とかあげてたのにね…」

檎「ただ、あの後は書かれとらんのがアレなのよ」

貴女「だよね、キツネは死んじゃったのか、手当てしてもらって助かったのか…謎だよね」

檎「そこはご想像に…ってことじゃねぇかね?」

貴女「それならハッピーに考えたいよね〜」


手当てした後、いたずらをやめ、主人公の友だちになるとか

そういう方向で考えたい


檎「他に…あったかの?」

貴女「“てぶくろを買いに”って話、知ってるよ」


ある親ギツネが、子ギツネにまじないをかけ、片方の手を人間に似せ、「この手に合う手袋を下さい」と言う話だ

一種の「はじめてのおつかい」のようなものだ


貴女「あとね…」


「ピノキオ」に出てくるキツネは、ピノキオを悪い方に導こうとする

キツネは悪いイメージも多いのだ


檎「ま、キツネは悪役で描かれることも多いがの」

貴女「でも私、キツネは好き」


Aの呟きに、彼女を見る檎


貴女「…檎ちゃんみたいにいいキツネもいるもの」


そう言って檎の肩に寄りかかるA


檎「っ……////」


赤面する檎

キセルの煙が♥を描く


檎「そ、そうかぃ…(ヤバい…心臓もたんわ////)」


耳までなんか熱い

真っ赤かもしれない

それはそうだ

好きな人にこんなこと言われて

平静でいられるはずがない

とにかく、バクバクがバレないようにするので精いっぱいだった

それに気づかず、いなり寿司を「あーん」で食べさせようとするところを小判に見られ

しばらくはネタにされた檎


ただ、こうも思った

…近いうちに気持ちを伝えよう、と

あの()の気持ちが

ほかのキツネに取られる前に


後日、恋仲になった


キツネは悪いイメージつきがちですが
作者はキツネ好きです
小さい頃は「かあさんぎつね」って絵本を読んでました

小話 偽装カレシ〜鬼灯〜→←小話 ひとり鍋〜鬼灯〜



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(プロフ) - 偽装カレの続きがあったらいいな (12月9日 6時) (レス) @page46 id: d5d529a22f (このIDを非表示/違反報告)
- 冨岡さんいいですよね。私の最推しは伊黒さんです。 (12月2日 3時) (レス) @page38 id: e739b2c63b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Nami☆ | 作成日時:2023年11月13日 10時

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