小話 感情はどこに〜鬼灯〜 ページ5
貴女「……」
大王「あ、あの、Aちゃん?これ鬼灯くんに…」
貴女「……」ｺｸﾘ
トコトコ
唐瓜「……、Aさんもアレはアレで怖ぇ〜…」
茄子「何考えてるか分かんない感が怖いよな〜」
唐瓜「言ってる事は理解してるん…だよな?」
大王「ま、まぁあの子も色々あったみたいだからね…」
そう、この獄卒…Aには感情がない
その瞳には、無しかなかった
しかも無口なので、座敷童子以上に考えが読めない
それがまた不気味だった
ちょうどそこに、鬼灯が来た
Aが駆け寄り、書類を渡す
鬼灯「あぁそれ、私のデスクに置いといて下さい」
貴女「……」ｺｸﾘ
トコトコ
彼女は頷くと、鬼灯の仕事場の方に向かった
大王「うーん…せめて座敷童子の二人くらいしゃべってくれるといいんだけど…」
鬼灯「…話すこと自体、無駄と思っているのかもしれません」
大王「…なんか、悲しいねぇ」
鬼灯「まぁ、あんな事がありましたからね」
彼女は生前OLで、もっと明るかった
ある日、ある男性から告白された
それは会社で人気のある男性だった
Aは素直に喜んだ
しかし周りがそれを許さなかった
その翌日から、陰湿な嫌がらせが始まった
必死に耐えるA
しかし耐えるうちに感情が薄くなった
これも自己防衛だったのだ
でも、その男性と結ばれるとどこかで信じていた
しかし、その男性は、周りの嘘に流され、Aを捨てた
そして別の女性と付き合った
Aは絶望した
絶望した彼女は思った
こんな思いをするなら、感情なんていらない、と
ある日…失意の中、事故に遭い、死んだ
そして、感情をなくしたまま、ここに来た
事情を知った鬼灯が、ここで働くように言った
これが、彼女がここで働く由縁だ
唐瓜「あ…そうだったんですか…」
茄子「Aさんを捨てた奴クズだなー」
唐瓜「あっさりだまされて他の女に乗り換えるなんてな」
大王「ま、まぁいい人だったかもよ?だまされやすかっただけで」
鬼灯「しかし…私なら彼女にそんな思いさせません」
怒りをにじませる鬼灯
大王「(…お?これはもしかして…)」🤭
鬼灯の様子に、思わずニンマリする大王
鬼灯「…何ですか、気持ち悪いです」
大王「え、ひどい」
鬼灯の言葉に、大王がそう言ったとき、Aが戻ってきた
鬼灯「置いてきたんですか?ありがとうございます」
そう言って頭を撫でる鬼灯
貴女「……」
嬉しいのか分からないA
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 31人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
善(プロフ) - 偽装カレの続きがあったらいいな (12月9日 6時) (
レス) @page46 id: d5d529a22f (このIDを非表示/違反報告)
絢 - 冨岡さんいいですよね。私の最推しは伊黒さんです。 (12月2日 3時) (レス) @page38 id: e739b2c63b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Nami☆ | 作成日時：2023年11月13日 10時
