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小話 贄姫の行く先〜鬼灯〜 ページ18

女「嫌よ、嫌!」


朝から女の声が響いた

この家の縁談の話…と言えば聞こえはいいが、実はそれは生贄のような話だった

とある鬼神に嫁ぐという話だが…

その鬼神に食われる、という噂があり、女はそれを嫌がり喚いていたのだ


女「そうだわ…アイツを呼んでよ!」


アイツ、というのは…

外を掃除する一人の女性

名前は、A、彼女は、女の妹だった

女は、彼女を呼べと言ったのだ


女「A、アンタ私の代わりに鬼神に嫁ぎなさい」

貴女「え、わ、私は…」


バシッ!


女「口答えしないで!アンタみたいなのでも私の役に立つんだから感謝しなさい!!」

貴女「わ、…分かりました…」


女は、妹をよく思っていなかった

Aはよく男性に話しかけられていることがあった

それが気に食わなかったのだ

女は彼女をよく殴った

Aは家族に誰も味方がおらず、みんな姉の味方だった


そして、その日がやってきた


女「あー良かった、もうアンタに姉さんなんて呼ばれなくて済むわ」

貴女「…………」

女「あ、アンタの物は全部もらうから」


Aはよく男性からプレゼントをもらっていた

それもまた、姉の妬みを助長させた


そうして半ば追い出されるように来たA

言われた場所に来ると…

そこに誰か来た

黒髪、赤い襟の黒い着物…

そして額に角…

切れ長の目が、Aを見た


貴女「あ、あの…鬼神様ですか…?」

??「鬼神は私ですが…貴女は?」

貴女「あ…Aといいます、こたびの嫁入りで…」

??「チッ…………あのアホまた余計なことを…」

貴女「っ……」ビクッ

??「…あぁすいません、どうぞこちらへ」


Aを案内しようと近づいた鬼神は、気づいた


??「貴女…頬が…」

貴女「え、あぁ…姉…にぶたれちゃって…」


まだ腫れが引いてなかったか、と頬をさするA


貴女「でもあなたのごちそうになるなら、こんなの…」

??「ごちそう?何の話ですか?」


Aは嫁入りの話をした


??「私にそんな趣味はありませんよ」

貴女「……」


話が違うな…と思いながらも彼についていく彼女

通された部屋で手当てを受ける


??「すいません、痛いですか?」

貴女「いえ…こんな良くしてもらったの久しぶりで…あの、鬼神さま」

鬼灯「申し遅れました、私は鬼灯です、様はなくてもいいですよ」

貴女「じゃあ…鬼灯さんで」

鬼灯「…まぁいいでしょう」


鬼灯はAを抱きしめた


鬼灯「今回の話は、大王が決めたことだったんです」

続き→←小話 鶴の恩返し〜鬼灯〜



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(プロフ) - 偽装カレの続きがあったらいいな (12月9日 6時) (レス) @page46 id: d5d529a22f (このIDを非表示/違反報告)
- 冨岡さんいいですよね。私の最推しは伊黒さんです。 (12月2日 3時) (レス) @page38 id: e739b2c63b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Nami☆ | 作成日時:2023年11月13日 10時

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