鬼灯の冷徹小話集☆その弐 (ページ7)

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小話　魔女と鬼神〜鬼灯〜ページ7

貴女side

ここはEUのとある森の中…

私の名はA、魔女だ

私は、この森の中、ひとりで住んでいる

…人間から逃れるために

かつては人間と近い場所で暮らしていた

当時は、人間と仲が良かった

しかし、人間は私が魔女と知ると、手のひらを返した

__『魔女め!』
__『お前がいるから災いが起きるんだ!』
__『いや、アイツが起こしてるに違いない!』
__『出ていけ!!』

罵倒、石を投げられる…散々だった

好奇心で寄ってきたのはそっちなのに

もう人間はたくさんだ

そのとき、誰かの気配を感じた

見ると、帽子をかぶった男がひとり、歩いてきた

見たことのない、赤と黒のタテ長な服

ローブと似てはいるが違う

しかしなぜだ?結界を張っているはずなのに

貴女「誰だ!」

??「失礼、こちらに魔女さんがいると聞いたもので」

…こいつも好奇心で来たのか?

貴女「帰れ、私は人間が嫌いだ、特に男はな!」

??「ご心配なく、私は…」

男はそこで言葉を切ると、スッ、と帽子を取った

…そこには、額に角と、尖った耳

ユニコーンのたぐいか?あるいはエルフ…?

鬼灯「私は日本の鬼で、鬼灯と申します」

…日本…オニ??

鬼灯「…どうしました?」

貴女「…オニ…って何だ?」

鬼灯「あぁ、すいません、海外には鬼の概念はあまりないのでしたね」

ま、まあオニについてはおいといて…

貴女「鬼灯…だったか?お前はなぜここに来た?」

鬼灯「ここにいるという魔女さんに会いに来たのです」

貴女「…私はA、その魔女はたぶん私のことだ」

…ま、この森に住んでる魔女は私以外いないが

鬼灯「そうでしたか、貴女が…」

貴女「…しかし、私をどうする気なんだ?」

鬼灯「Aさん、ウチに来ませんか?」

鬼灯はそう言って、スッと手を出してきた

…こいつ、私をスカウトに来たのか?

鬼灯「日本の地獄では、亡者を焼き放題ですよ?」

…焼き放題か…悪くない話だ

貴女「…いいだろう、一緒に行ってやる」

私は鬼灯の手を取った

そしてビザが取れ、私は日本へと向かった

さらばだEU…私は日本で幸せになる

日本の地獄はなかなかいいところだった

仕事はやりがいがある

私の魔法を駆使し、亡者を焼いたり切ったりした

鬼についても教えてもらった

後日、鬼灯から告白された

受けたはいいが…

鬼と魔女のカップルってアリなのか？

鬼灯「アリです」

魔女な貴女
鬼灯さんは気にいれば種族気にせず
声かけると思う