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小話 異物事件〜鬼灯、義経〜 ページ18

それは、昼時のことだった


貴女「ん…ゴホッ、ゴホッ!」


みそ汁を飲んでいたAが突然むせた


鬼灯「大丈夫ですか?」

貴女「あ、うん…固い具飲んじゃっただけ」


まだ少しむせながら、Aは言った

Aに異変が起きたのは翌日だった


突然、彼女が倒れたのだ

急いで病院に運ばれるA

倒れた原因は、栄養失調だった

ゆうべから食べていないようだ

が、胃の中に何かあることも分かり、緊急手術となった

手術で助かったA


医者「Aさん、胃がほぼ空でした…あとコレが…」


トレーに乗せられた、ソレを見つめる鬼灯


なぜ…誤飲など彼女らしくもない


ふと、彼は思い出した


貴女『固い具飲んじゃっただけ』


彼女に話を聞かなくては


目が覚めるのを待っていると、義経が来た

彼女が倒れたと聞いて来たようだ

鬼灯のそばにあったものを見て、義経は顔色を変えた


義経「鬼灯様、コレをどこで!?」ガバッ

鬼灯「Aさんの胃から出てきたんです」

義経「Aさんの胃から!?」


どうやら何かあるようだ

彼女が起きてから話すという

しばらくしてAが目を覚ますと、義経は話し始めた

彼によると、先日宝石強盗があったそうだ

宝石はだいたい見つかった


だがひとつだけ見つからず、

それが彼女の胃から出てきたコレだったのだ


貴女「夕べからお腹空かなかったの、そういう事かぁ」

義経「災難でしたね…」💧


その宝石は、ちょうどネギと似た色とサイズ

具と間違え、飲み込んでもおかしくない

みそ汁に入っていたならなおさらだ

コレが原因で食事がとれず、栄養失調で倒れたのだ


義経「コレ、証拠品として押収させて下さい!」

鬼灯「Aさんを苦しめたモノです、どうぞどうぞ」


むしろ持ってけ、と言わんばかりの鬼灯


しばらくして犯人が捕まった


犯人は、宝石の隠し場所に閻魔殿の厨房を選び、

後で回収に来るつもりだった


その時に宝石がバラけ、ひとつが具に混ざった


昼時、それをAが飲み込んでしまったのだ


あの日刃物を持った男が襲ってきたが、

あれは彼女の腹にあった宝石を狙ったのだった

鬼灯が投げた金棒がヒットし、事なきを得たが


貴女「てことは私…お腹裂かれそうだったんだ…」😰

鬼灯「…チッ、もっとアイツ殴っとくんだった…」


真実が分かり震える彼女を抱きしめる鬼灯

今度は食事にも気をつけよう、と思う二人だった


巻き込まれな貴女

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作者名:Nami☆ | 作成日時:2023年10月14日 8時

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