小話 ストイック亡者〜鬼灯〜 ページ40
地獄の刑場は亡者たちの悲鳴であふれる
生前にした悪事、それを償うために
焼いたり煮られたり切られたりするので
熱いわ痛いわでみんな騒ぐのだ
しかし一人、変わった亡者がいた
いつも他の亡者から離れ、
ひとり座禅を組むその亡者は、
まるで修業しているようだった
亡者1「…アイツよく平気でいられるなぁ」
亡者2「ストイックだよなぁ」
この亡者…名をAという
生前、男に裏切られ、その末に男と相手の女を刺し、
その際、女に刺され、共倒れになった
貴女「(…思えば、あの男を愛した私が愚かだった)」
Aの恋人は、いわゆるダメ男だった
他に女を作り、
彼のためにと頑張るAを金づるにしていた
その男を愛した結果がこれだ、と受け入れ、
拷問に耐えていたのだ
貴女「(…アイツは今、どこにいるんだろうか)」
地獄の赤い空を見上げ、Aは一人思う
その亡者の話は、第一補佐官、鬼灯の耳にも入った
興味を持った彼は、彼女のいる統括地獄にやってきた
貴女「…今日はお偉いさんが拷問か?」
鬼灯「いえ、貴女の話を聞きに来たんです」
Aは恋人の話をした
貴女「そうだ、アイツがどこにいるか知らないか補佐官殿」
鬼灯「…貴女の元恋人ですか?まぁ、刑場が違いますからね」
貴女「やはり違う所なのか、どこにいる?」
鬼灯「…阿鼻です」
貴女「なぜ…?」
鬼灯「(…あ、そうだ)」
鬼灯は岩からAを下ろす
鬼灯「ちょっと付き合って下さい」
鬼灯が連れてきたのは、例の男亡者がいる刑場
男「あ、A!頼む、助けてくれ!」
貴女「金木…」
男「俺の事好きだろ?なら助けっ…」
鬼灯「すいませんが、今は私が恋人です」
ずい、と鬼灯が前に出て言う
今は合わせて、という彼に合わせるA
男「嘘だッ…」
鬼灯「これでもそう言えますか?」
鬼灯はAを抱き寄せ、キスをした
抵抗しないA
泣き喚く男に、鬼灯がトドメに金棒を打ち込んだ
貴女「補佐官殿…演技とはいえアレは…」
鬼灯「私は演技ではありません」
貴女「…まさか本気で?だが私には刑期が…それにもう恋は…」
鬼灯「その刑期ですが…第二補佐官になって側にいてくれるなら、免除しますよ」
貴女「…補佐官ど…」
鬼灯「鬼灯です、これからはそう呼びなさい」
貴女「…鬼灯さん」
鬼灯「(ま、すぐ私に夢中にさせてあげますよ)」
後日、二人は恋仲になった
当然ラブラブだ
ストイック亡者な貴女
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NIKO - 白澤様…新たな扉開きましたね☆ (9月20日 14時) (
レス) @page28 id: 08cb701c31 (このIDを非表示/違反報告)
Nami☆ - NICOさん ありがとうございます！50話か…まだ書けそうだな…頑張ります！ (9月13日 15時) (レス) id: 7f8b02d024 (このIDを非表示/違反報告)
NIKO - 占ツクは1つにつき50話作れますよ！ (9月13日 7時) (レス) @page22 id: 08cb701c31 (このIDを非表示/違反報告)
なら - 嫌いと言ってみたのやつで、茄子の"創作活動"が違う方向に聞こえたのは私だけだろうか… (9月10日 14時) (レス) @page2 id: 08cb701c31 (このIDを非表示/違反報告)
ひまり - 素敵なリクエストありがとうございます!続編、楽しみに心待ちしています🌻(*´▽｀*) (9月9日 22時) (レス) id: 76ac922bd7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Nami☆ | 作成日時：2023年8月29日 20時
